音楽配信大手のSpotify(スポティファイ)は、ユーザーがアプリのホーム画面に表示される「おすすめ(レコメンド)」機能を自ら調整できる新たなツールを、アメリカで提供開始したと発表しました。
同社によりますと、アメリカで有料のプレミアムプラン利用者を対象に「テイスト・プロファイル(Taste Profile)」と呼ばれる機能の提供を始めました。これにより、ユーザーはSpotifyが自分の音楽や音声コンテンツの好みをどのように分析しているかを確認できるようになるということです。さらに、AI(人工知能)を活用し、ユーザーが日常的な言葉で指示を出すことで、おすすめの内容を微調整したり、大幅に変更したりすることが可能だとしています。
この機能は、今年3月にアメリカで開かれたイベントで発表され、これまではニュージーランドの利用者のみを対象に試験版として提供されていました。今回、同社にとって最大の市場であるアメリカにおいて、18歳以上の利用者を対象に本格的な試験運用が行われることになります。
Spotifyのアルゴリズムによる利用者の嗜好分析は、同社の成長を支える中核的な技術とされています。しかし、従来のおすすめ機能では、利用者の好みの変化に十分に対応できず、新しいジャンルを開拓したい場合でも似たような音楽ばかりが提案されるという課題がありました。今回の新機能により、利用者は「もっと多様な曲を聴きたい」「特定のジャンルやアーティストを増やしてほしい」といった要望を直接反映させることができるようになります。
また、睡眠用の環境音や、家族が同じアカウントで再生した音楽など、おすすめに反映させたくないコンテンツを除外する目的でも活用できるとしています。これまでも特定の曲やプレイリストを除外する機能や、子ども向けの音楽を影響させない機能はありましたが、新機能によってより柔軟なカスタマイズが可能になるということです。
利用者は、スマートフォンのアプリから自分のプロフィール画面を開き、「テイスト・プロファイル」を選択することで、現在の分析結果を確認できます。その後、調整したい内容をメッセージとして送信すると、数時間後にはホーム画面のおすすめ内容が更新される仕組みだということです。
同社は、新しいジャンルを開拓したい時や、より活気のある曲を増やしたい時などにこの機能を活用してほしいとしています。また、ポッドキャストやオーディオブックの提案内容を調整することも可能だということです。現在、この機能は試験段階にあり、他の地域への提供時期については明らかになっていません。同社は、AIを活用したパーソナライズ機能の向上を通じて、利用者の満足度をさらに高めていく方針です。
