セコイア・キャピタルのグローバルステュワードであるロエロフ・ボタ氏は、企業評価の急上昇に対する警告を発表しました。ボタ氏は、アメリカ政府が企業に対して直接的な株式取得を進めていることについて、これが一時的な危機対応ではなく、産業政策の恒久的な一部になっていると指摘しました。
サンフランシスコで開催されたTechCrunch Disruptにおいて、ボタ氏は「政府から来た者が『助けに来た』と言うのは、最も危険な言葉の一つだ」と述べました。彼は自由市場を重視する立場を明らかにしつつ、国家利益が求める場合には産業政策が必要であると認識しています。
ボタ氏は、政府が共同投資者となることに対して不安を感じているとし、現在の市場状況についても警鐘を鳴らしました。彼は、企業の評価が急上昇した後に急落する可能性があることを指摘し、資金調達のタイミングに慎重になるようアドバイスしました。
また、ボタ氏は、セコイアが新たな投資ファンドを立ち上げ、9億5000万ドル(約1475億円)を投資に充てる方針であることを発表しました。セコイアは依然として初期段階の企業への投資を重視しており、過去12か月で20社のシードステージ企業に投資したとしています。
ボタ氏は、ベンチャーキャピタル業界全体がインデックスファンドの投資に劣る結果を出していることを指摘し、特に優れた企業に集中することが重要であると述べました。セコイアの成功の要因として、すべての投資決定がパートナーの合意を必要とするプロセスを挙げています。
最後に、ボタ氏は、ベンチャーキャピタルが資産クラスとして扱われるべきではないと主張し、特に注目すべき企業に焦点を当てることが重要であると強調しました。
