アメリカのマッチングアプリ大手「Tinder(ティンダー)」を運営するマッチ・グループは、若者世代のオンラインでの出会いに対する意識の変化に対応するため、対面での交流イベントを今年9月までに世界の数十都市に拡大すると発表しました。
マッチ・グループが発表した第2四半期の決算によりますと、主力のマッチングアプリ「Tinder」の収益は減少し、時間外取引で株価が10%以上下落しました。しかし、会社側は業績の立て直しに向けて強気の姿勢を示しています。
スペンサー・ラスコフCEO(最高経営責任者)は、月間アクティブユーザー数の減少幅が前の四半期の8%から7%に縮小したと説明しました。また、1日あたりのアクティブユーザー数の伸びが「近いうちに」プラスに転じるという見通しを示しました。同アプリのユーザー数は、過去3年以上にわたり減少傾向が続いていました。
会社側は、いわゆる「Z世代」と呼ばれる若者層の間で、スマートフォンから離れ、実社会での体験を通じて他者とつながりたいというニーズが高まっていると分析しています。
ラスコフCEOは、「18歳から29歳の独身者の半数近くが、将来親しくなる可能性のある人々と対面での体験を共有したいと考えている」とする社内データを示しました。そのうえで、「オンラインで育った世代にとって、実社会での交流への移行はハードルが高いと感じられることがある。そのため、より気軽に実社会でつながることができる機会の提供に注力していく」と述べています。
Tinderは今年3月、アメリカのロサンゼルスで対面イベントの紹介機能を試験的に導入しました。アプリ内の専用画面を通じて、隠れ家的なバーやボウリング、陶芸教室などの地域のイベントを紹介したところ、ロサンゼルスの18歳から24歳の利用者の71%がこの機能を利用したということです。
会社側は、この機能がZ世代に強く支持されているとして、対象地域を拡大する方針です。3月以降、すでにアメリカやヨーロッパの9都市で展開しており、今年9月末までに世界の26都市に拡大するとしています。さらに、2026年末までには75都市での展開を目指す方針です。
これらのイベントは、主にイベント企画会社などとの提携を通じて提供されており、Tinder自体が直接運営するのではなく、アプリ上で見つけやすくする仕組みだということです。
ラスコフCEOは、「実社会でのつながりを取り入れることで、現在アプリを利用していない人たちにも興味を持ってもらうきっかけになる」と述べ、対面イベントの拡充が新たな利用者の獲得につながるという期待を示しました。