アメリカのIT大手メタは、SNSのフェイスブックを利用するクリエイター向けに、AI=人工知能を活用した新しい専用アプリ「クリエイタースタジオ」の提供を開始したと発表しました。
このアプリは、クリエイターが視聴者を増やし、ファンとの交流を深めるための分析や提案を行うものです。一部のクリエイターを対象とした試験運用を経て、今回、アップルの基本ソフト「iOS」を搭載した端末向けに正式に提供が開始されたということです。
新アプリには、AIを活用したアシスタント機能が組み込まれています。クリエイターの投稿スタイルや実績、視聴者の反応、目標などに基づき、個別の状況に合わせた提案を行うとしています。
これまでクリエイターは、データやグラフを自ら分析する必要がありました。しかし、このAIアシスタントを利用することで、「いつ投稿すべきか」や「コメント欄で何が話題になっているか」といった質問に対し、即座に回答を得られるということです。さらに、追加の質問を行うことも可能だとしています。
メタが新たな専用アプリを提供する背景には、動画投稿アプリの「TikTok」や「YouTube」など、競合他社との間で激化するクリエイターの獲得競争があります。便利な機能を提供することで、クリエイターに自社のサービスを継続して利用してもらうねらいがあります。また、コンテンツのアイデア出しや実績の分析において、「ChatGPT」など他社のAIツールへの依存を減らす目的もあるとみられています。
アプリには複数の新機能が搭載されています。その一つであるAIコメントツールは、重要なコメントを自動で抽出し、クリエイターの普段の口調に合わせた返信案を作成する機能です。作成された返信案は、投稿前に編集して確認できるということです。
さらに、アプリを開くと毎日の優先タスクが表示される機能も備わっています。最新の投稿に対する反応の確認や、目標達成に向けた進捗状況、返信が必要なコメントなどが一覧で確認できるとしています。
現在、このアプリはアメリカとカナダのユーザー向けに提供されています。
メタはここ数か月、新たなアプリを相次いで投入しています。最近では、掲示板サイトに似たフェイスブックグループ向けの専用アプリ「Forum」や、インスタグラムの友人と一定時間で消える写真を共有できる「Instants」などを公開しました。このほかにも、ゲームアプリの「Pocket」や、AIが子ども向けの物語を作成する「StoryKit」など、多角的なサービス展開を進める方針です。
