フォードのCEOであるジム・ファーリー氏は、ポッドキャスト「Decoder」の最新エピソードでインタビューを受け、CarPlay Ultraのサポートについての質問に答えました。ファーリー氏は、CarPlay Ultraのサポートは将来的に可能性があるものの、すぐには実現しないと発表しました。
Appleが今年初めにCarPlay Ultraを発表した際、サポートを表明した自動車メーカーのリストにフォードが含まれていました。これまでフォードはAppleと強力なパートナーシップを築いてきましたが、CarPlay Ultraの公式発表から数ヶ月が経過しています。フォードのオーナーはいつサポートを期待できるのでしょうか。
「Decoder」の最新エピソードで、フォードのCEOであるジム・ファーリー氏は、CarPlay Ultraを「検討しているか」との質問に対し、フォードのドライバーが期待するほどには前向きな反応を示しませんでした。
ファーリー氏は、「初期のUltraの実行には満足していないが、Appleには非常にコミットしている」と述べ、Appleのティム・クック氏とも何度も話し合ったとしています。さらに、フォードはドライバーが車に乗った際にデジタルライフを妨げないようにしたいとし、できるだけ簡単に好みの技術を使い続けられるようにする方針です。
しかし、これまでのサポート表明にもかかわらず、CarPlay Ultraはフォードの将来の車両に積極的に組み込まれているわけではないようです。
ファーリー氏は、AppleやGoogleが提供する技術に独自の技術を追加することでデジタル体験を強化できると述べていますが、Appleが車両の重要な機能をコントロールする可能性に対しては反対の姿勢を示しています。
フォードのデジタル体験がAndroid Automotiveに基づいていることを指摘されると、ファーリー氏は「Appleがどのように進むかはAppleの決定であり、それに基づいてフォードが決定する」と述べました。Appleが他のソフトウェアと組み合わせて動作させることを許可するかどうかも重要なポイントであるとしています。
ファーリー氏は、Appleが車両のすべての体験をコントロールしたいかどうかを決定する必要があると述べ、もしそうであればフォードは大きな決断を迫られることになるとしています。高度運転支援システム(ADAS)とエンターテインメントシステムの統合が非常に重要であると考えていると述べました。
全体として、フォードとAppleは定期的な議論を行っているものの、CarPlay Ultraの導入には時間がかかる見通しです。フォードのオーナーにとっては、今回のインタビューでは楽観的な材料は少ないかもしれません。