IT企業の「ベンディング・スプーン」は、表計算およびデータベースのサービスを手がけるスタートアップ企業「エアテーブル(Airtable)」を、現金12億8000万ドル(約1984億円)で買収することで合意したと発表しました。先月の株式上場後、同社にとって初めての企業買収となります。
エアテーブルは2013年に設立され、これまでに複数回の資金調達を通じて総額14億ドル(約2170億円)以上を集めてきました。ITブームに沸いた2021年のピーク時には、企業価値が110億ドル(約1兆7050億円)を超えていましたが、今年に入り、未公開株の流通市場における評価額は40億ドル(約6200億円)にとどまっていたということです。
ベンディング・スプーンによりますと、現在の現金および現金同等物の残高を考慮すると、エアテーブルの現在の企業価値はおよそ22億5000万ドル(約3488億円)と評価されるということです。
ベンディング・スプーンの創業者であるルカ・フェラーリ氏は、声明の中で「エアテーブルは、チームのデータ管理や重要な業務プロセスを再構築する先駆的なブランドです。2026年6月時点の年間経常収益(ARR)は前年比20%増の約4億8000万ドル(約744億円)に達する見込みであり、両社が協力することで技術革新をさらに加速させることができます」としています。
エアテーブルは今年1月、AI(人工知能)を活用して業務を自動化する新プラットフォーム「スーパーエージェント(Superagent)」を発表しました。同社のハウイー・リューCEO(最高経営責任者)は当時、アメリカの有力企業「フォーチュン100」の8割を含む、50万以上の組織にサービスを提供していると説明していました。
今年7月に企業価値180億ドル(約2兆7900億円)で株式を公開したベンディング・スプーンは、未公開時の評価額から割安となっている企業を買収する戦略をとっています。買収後は、人員削減や製品の合理化を進め、事業の収益性を改善させる方針です。
同社はこれまでに、「エバーノート(Evernote)」や「ウィートランスファー(WeTransfer)」、「イベントブライト(EventBrite)」、「ビメオ(Vimeo)」など、複数の著名なブランドを買収した実績があります。
