アメリカのIT大手マイクロソフトは、家庭用ゲーム機「Xbox」の販売価格を8月1日から世界的に引き上げると発表しました。また、記憶容量が2テラバイトのモデルについては、生産を終了するということです。
今回の価格改定により、容量512ギガバイトのモデルは100ドル(約1万5500円)、1テラバイトのモデルは150ドル(約2万3300円)値上げされます。
会社側によりますと、値上げの主な要因はメモリーやストレージといった部品価格の高騰です。これらの調達コストは従来の2.5倍以上に達しており、2027年の秋までにさらに倍増するおそれがあるとしています。アメリカ市場では去年10月にも値上げを実施したばかりでした。
IT業界では数時間前に、アップルもパソコンの「Mac」やタブレット端末の「iPad」などの値上げを発表したばかりです。アップルも同様に、AI(人工知能)向けのデータセンターなどのインフラ需要が急増し、メモリーなどの部品価格が高騰していることを理由に挙げています。
相次ぐ大手IT企業の値上げ発表は、世界的なAI開発のブームが一般的な電子機器の価格にも大きな影響を及ぼしていることを浮き彫りにしています。各社が大規模なAIシステムへの投資を加速させる中、高性能な半導体の需要が急増し、サプライチェーン全体でコストが押し上げられているということです。
一方で、マイクロソフトは消費者の負担を軽減するための対策も打ち出しています。発表の中で、「中古のゲーム機をより安価で提供する新たなプログラムを準備している」と説明し、低価格帯のハードウェアへのアクセスを拡大する方針を示しました。
さらに、公式ストアで対象となるXboxを購入する顧客に向けて後払いサービスを拡充するほか、大手通信販売サイトのアマゾンでは最大12か月の金利手数料無料の分割払いを利用できるようにするとしています。
家庭用ゲーム機をめぐっては、競合するソニーグループも「PlayStation 5」のデジタル版の価格を発売当初の499ドル(約7万7300円)から599ドル(約9万2800円)へと大幅に引き上げています。任天堂の次世代機に関する価格上昇は比較的小幅にとどまっていますが、業界全体に広がるコスト増の波を受け、今後さらなる値上げの圧力に直面する可能性があるとみられています。
