マストドンは、オープンソースで分散型のSNSプラットフォームであり、Xの代替として注目されています。このマストドンが、引用投稿機能を導入することを発表しました。引用投稿は、他のユーザーの投稿を引用し、自分のコメントを追加して再共有する機能です。この機能は、Xにおいて他者を皮肉や侮辱的なユーモアで批判する文化を助長することがあるとされています。
この懸念に対処するため、マストドンは安全対策を施した引用投稿機能を導入する方針です。これにより、引用投稿が「議論を拡大し、新たなつながりを作り、代表されにくい声を増幅する」ために責任を持って使用されることを目指しています。
ユーザーは、引用される際の設定を変更することで、誰が自分の投稿を引用できるかを制御することができます。設定には「誰でも」「フォロワーのみ」「自分のみ」という選択肢があり、投稿の可視性も公開、フォロワーのみ、または「静かな公開」という設定で制御可能です。この「静かな公開」は、引用を公開しつつも、マストドンの検索やトレンド、公開タイムラインから除外する設定です。
さらに、ユーザーは投稿ごとにデフォルト設定を上書きすることができ、投稿者が議論を呼ぶ可能性のある内容を発信する際に役立ちます。また、引用された投稿についても、引用されたことをアプリ内で通知され、オリジナルの投稿を他者の引用投稿から削除することができます。これはオプションメニュー(三点アイコン)からアクセス可能で、今後の引用に対する設定を変更することもできます。
引用投稿機能は、まずはmastodon.onlineとmastodon.socialといった大規模サーバーで来週から利用可能となり、その後、マストドンのバージョン4.5ソフトウェアアップデートで広く提供される予定です。引用投稿を行うには、マストドンの「ブースト」機能(Xのリポスト/リツイート機能に相当)の下に新たに追加されたオプションを使用します。ただし、フェディバース(オープンソーシャルウェブ)は異なるソフトウェアを実行するサーバーのネットワークであるため、引用投稿がすぐにすべての場所で表示されるわけではなく、技術仕様の更新が遅れる場合もあるということです。