メタの元製品マネージャーが、インド政府のプライバシー保護を回避し、広告主を欺いたと主張し、内部で度々問題を指摘した結果、解雇されたと発表しました。
メタは、アップルのアプリ追跡透明性(ATT)に同意しなかったユーザーを特定する方法を見つけ、年間約1兆5500億円(100億ドル)の収益損失を回避しようとしたということです。
ATTは2021年に導入され、企業がユーザーの許可を得て追跡する必要があるとしています。多くのユーザーがこれに同意しなかったため、メタを含むソーシャルメディア企業にとって大きな損失が予測されました。メタの最高財務責任者(CFO)は、年間約1兆5500億円の損失を警告していました。
メタが保護を回避したとされる疑惑が浮上し、集団訴訟が提起されました。解雇された製品マネージャーのサムジャル・プルカヤスタ氏は、労働審判に訴え、不当解雇を主張しています。
プルカヤスタ氏の申立てによると、メタはユーザーの許可なしに他のウェブサイトでの活動を追跡するために、ユーザーデータを他の情報と秘密裏にリンクさせたとされています。また、メタの「閉鎖的で秘密主義的な」チームが「決定論的マッチング」という手法を用いて、アップルの新しいプライバシーポリシーに違反してデータを複数のプラットフォームで結びつけていたとされています。
さらに、プルカヤスタ氏は、メタが広告による売上の価値を水増ししているとも指摘しています。
メタは一切の不正行為を否定し、プルカヤスタ氏の解雇は無関係な理由によるものだとしています。審判は直ちに判断を下すことはできず、今年後半に本審が行われる予定です。