AIラボと専門家を結びつけ、AIモデルの訓練を行うメルコーは、350億円(約1兆5500億円)の資金を調達したと発表しました。
このシリーズCラウンドは、フェリシス・ベンチャーズが主導し、既存の投資家であるベンチマークとジェネラル・キャタリスト、新たな投資家であるロビンフッド・ベンチャーズも参加しました。
テッククランチは9月に、メルコーが8,000億円を目指していた評価額を1兆5500億円に引き上げるための資金調達を進めていると報じていました。その際、メルコーは複数のオファーを受けていると投資家に伝えていました。
メルコーはAIを活用した採用プラットフォームとしてスタートしましたが、すぐにAIモデルの訓練を行う専門家を企業に提供する事業に転換しました。科学者、医師、弁護士などの専門家を紹介し、時間単位での手数料とマッチング料を請求するというビジネスモデルです。
さらに、強化学習のためのソフトウェアインフラの拡充も進めています。強化学習とはモデルやエージェントの決定を検証または否定し、フィードバックを取り入れて改善する訓練方法です。将来的にはAIを活用した採用市場の構築を目指しています。
メルコーの業績は、オープンAIやグーグル・ディープマインドなどのAIラボが、メタが140億円を投資したデータベンダーのスケールAIとの関係を断った後に向上しました。
同社は、カーソルを開発したスタートアップ「エニスフィア」が設立から約1年で達成したマイルストーンを上回る速度で、年間経常収益500億円に到達する見込みだと投資家に伝えたということです。
「メルコーを設立してから約3年、AI技術は驚異的な速さで進化していますが、経済的に価値のある仕事を推進する微妙な点にはまだ苦労しています」とブログ投稿で述べています。
現在、同社は1日あたり1億5500万円以上を契約者に支払っており、3万人以上の専門家が登録しており、平均時給は約1万3200円です。
メルコーは、タレントネットワークの拡充、契約者とクライアントのマッチングシステムの改善、プロセスの自動化を進める新製品の開発に注力する方針です。
