アメリカの動画共有サービス大手「YouTube」は、生成AIを活用し、利用者が自分の好みに合わせた独自の動画推薦アルゴリズムを作成できる新機能を導入すると発表しました。
この新機能は「カスタムフィード」と呼ばれ、利用者が希望する動画の条件を文章で入力することで、専用のフィード(動画の一覧)が作成される仕組みです。例えば、「通勤中の30分間で見るビデオポッドキャスト」や「リラックスできる解説動画」など、目的や気分に応じた指示が可能になるということです。
フィードの作成には、親会社であるグーグルの生成AIモデル「Gemini(ジェミニ)」が活用されています。利用者は、含めたい内容や除外したい要素、優先するコンテンツなどを詳細に指定することができ、作成されたフィードはYouTubeのトップ画面の上部に専用のタブとして固定表示されるとしています。
SNS業界では近年、利用者が自らアルゴリズムを構築できる機能の導入が相次いでいます。分散型SNSの「Bluesky(ブルースカイ)」が先駆けて導入したほか、メタが運営する「Threads(スレッズ)」や「Instagram(インスタグラム)」、さらに「X(旧ツイッター)」や音楽配信の「Spotify(スポティファイ)」なども、AIを活用した独自のフィード作成機能を提供しています。
YouTubeは、今回の新機能を通じて、プラットフォーム上に存在する膨大な数の動画を利用者がより効果的に探索できるようになるとしています。同社の担当幹部は、イベント「Made On YouTube」に先立つ記者説明会で、「YouTubeには200億本以上の動画があり、常に宝の山にアクセスできる状態にある」と述べ、利用者の利便性向上に向けた方針を強調しました。
なお、このカスタムフィードは従来のメインフィードを置き換えるものではなく、利用者はアプリを開いた際に、目的に応じて最適なフィードを簡単に切り替えることができるということです。
同社によりますと、複数のカスタムフィードを作成できる機能は、来月からウェブ版およびモバイル版で順次提供が開始される方針です。
