レディットのスティーブ・ハフマンCEOは、AIチャットボットが同社のトラフィックに大きく貢献していないと発表しました。OpenAIやGoogleなどがAIを利用した検索の進展を見せる中、レディットのQ3 2025の会議で、ハフマン氏はGoogle検索と直接アクセスが主要なトラフィック源であると述べました。
「チャットボットは今日のところトラフィックの要因ではありません。私たちが直接協力している企業との関係は健全であり、過去数年間でレディットのデータの価値や製品の方向性について多くを学びました。これからもこれらのパートナーと協力を続けることを楽しみにしていますが、現時点では主要なトラフィック要因ではありません」と、ハフマン氏はアナリストとの会話で述べています。
アナリストがトラフィックの50%がGoogleから、50%が直接であるかと質問した際、ハフマン氏は「おおよその数字だが、かなり近い」と答えました。
レディットはLLM(大規模言語モデル)開発者との関係が難しいとされています。2024年5月に新たな方針を打ち出し、データの商業利用にはライセンスが必要であるとしました。同時に、OpenAIと契約を結び、レディットのデータをモデル学習に使用することを許可しました。
また、Googleともパートナーシップ契約を結んでいます。一方で、AnthropicやPerplexityなどのAI企業とは法的な争いが続いています。
レディットは、四半期の収益が585百万ドル(約9040億円)で前年比68%増加したと報告しています。また、日次アクティブユニークユーザーは1億1600万人、週次アクティブユニークユーザーは4億4400万人で、前年比20%の成長を記録しました。国際的な日次ユーザーは前年比31%増加したとしています。さらに、週に1億9000万人以上のアメリカ人がソーシャルネットワークを訪れていると述べています。
レディットは検索体験を中心に据えるための投資を続けており、ハフマン氏は検索量の20%をAIを活用した回答と「コア検索ボックス」で処理していると述べました。Q3では、週に7500万人がレディットで検索を行ったとしています。AIとコア検索体験の統合を進めており、今後数四半期で実現するとハフマン氏は述べています。
さらに、レディットは新しいシンプルなオンボーディングフローを試験中で、初期ユーザーのエンゲージメントを高めることを目指しています。
「ユーザーが初めてのセッションでレディットの素晴らしさを感じ、彼らに合ったコンテンツがあることを見てもらいたい。私たちの目標は、ユーザーを迅速に関連コンテンツとつなぐことです」とハフマン氏は述べました。
