アメリカの巨大掲示板サイト「レディット」は、新規ユーザーがより簡単に投稿に参加できるよう、AIを活用した新たなモデレーション(投稿監視)ツールを導入し、これまでの評価システムである「カルマ」への依存を減らす方針を明らかにしたと発表しました。
レディットには「カルマ」と呼ばれる独自の評価システムがあります。これは、ユーザーが役立つ投稿やコメントをして支持を集めることでスコアが上がる仕組みです。当初はスパムや悪意のあるユーザーを排除する目的で導入されましたが、多くのコミュニティがこのカルマの数値やアカウントの作成期間を参加条件としたため、正当な新規ユーザーの参加が難しくなっているという課題がありました。
会社側は、より強力でシステムに組み込まれた不正防止対策に移行することで、各コミュニティが新規ユーザーをより受け入れやすくなるよう環境を整えるとしています。カルマのシステムが完全に廃止されるとは明言していませんが、将来的にはその重要性が低下する可能性があるということです。
これに関連して、レディットはAIを活用した新しいモデレーションツール「ルールズ・ハブ」の試験運用を拡大する方針です。このツールは、大規模言語モデル(LLM)を用いて投稿やコメントがコミュニティのルールに沿っているかを判断し、自動的に対処するものです。会社側は、自然言語の微妙なニュアンスや例外的な事例にも適切に対応できるとしています。
現在、700以上のコミュニティで利用されていますが、今後はすべての新規コミュニティで試験運用が可能になり、年内には既存のコミュニティを含めた全体へ提供を拡大するということです。
さらに、ユーザーが投稿する際にコミュニティのルールを通知する機能や、特定のコミュニティ内でのみ表示される独自のタグを設定しやすくする機能なども拡充されました。また、従来からあるパソコン向けの旧サイトについても、管理者の作業手順を新しいシステムに移行させるなどの変更を行うとしています。
レディットの経営陣は先週行われた投資家向けの決算説明会で、製品のアップデートを通じて、現在5億人いる週間アクティブユーザーを日間アクティブユーザーへと転換させることが短期的な目標であると強調しました。
同社の第2四半期の決算は、売上高が8億500万ドル(約1247億円)、1株当たりの利益が1.25ドル(約193円)となり、市場の予想を上回りました。しかし、スティーブ・ハフマン最高経営責任者(CEO)が、検索エンジンからの流入が「不安定である」と説明したことなどから、株価は下落したということです。
