メタ社傘下の通信アプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」は、利用者のアカウントを保護するための新たなセキュリティー機能などを導入したと発表しました。より強力な2段階認証や、複数の「パスキー」の登録が可能になるということです。
近年、フィッシング詐欺やハッキングの手口が巧妙化しています。こうした中、ワッツアップをはじめ、「シグナル(Signal)」や「テレグラム(Telegram)」などの通信アプリ各社は、一般の利用者がより簡単に安全対策を講じることができるよう、セキュリティー機能の向上を図る方針です。
ワッツアップの2段階認証では、これまで6桁の暗証番号(PIN)が使用されてきました。これは、ワンタイムパスワードが第三者に知られた場合でも、アカウントの乗っ取りを防ぐための追加の保護措置です。今回の更新により、利用者はアルファベットや数字、記号を組み合わせた、より長いパスワードを設定できるようになり、推測されにくくなるとしています。
また、パスキーについては、1つのアカウントに複数のパスキーを登録できるようになりました。同社によりますと、アップル社の「iOS」とグーグル社の「アンドロイド(Android)」の端末を併用している利用者にとって利便性が高まるということです。
ワッツアップは2024年にパスキーへの対応を開始しました。パスキーは従来のパスワードよりも安全性が高く、顔認証や指紋認証を利用してログインすることができます。フィッシング攻撃の標的になりやすいユーザー名とパスワードの組み合わせに依存する必要がなくなります。攻撃者が遠隔でアカウントに不正アクセスすることは困難になり、セキュリティーが大幅に向上するということです。
さらに、アンドロイド版のアプリでは、連絡先に登録されていない電話番号から着信があった場合、より詳細な情報が表示されるようになります。発信元の国や、発信者と共通で参加しているグループがあるかどうかなどを確認できるとしています。
ワッツアップはここ数か月、機能の拡充を続けています。6月下旬には、電話番号を公開せずにプロフィールを共有できる「ユーザー名」の機能を導入しました。また、5月下旬には、プロフィールのカスタマイズや特別なリアクション機能などが利用できる有料のサブスクリプション(定額制)プランの提供も開始しています。この有料プランは、「インスタグラム」や「フェイスブック」向けの同様のサービスとあわせて展開されているということです。