イスラエルのAIエージェントスタートアップ「ワンダフル」は、シリーズAラウンドで約100億円(約1億ドル)を調達したと発表しました。このラウンドは、インデックス・ベンチャーズが主導し、インサイト・パートナーズ、IVP、ベッセマー、ヴァイン・ベンチャーズが参加しました。
この大規模な資金調達は、AIエージェントスタートアップが多数存在する中で、ワンダフルがトップクラスの投資家を説得し、単なるGPTラッパーではなく、マルチエージェントシステムの普及に伴い、インフラとオーケストレーションを構築できる企業であることを示唆しています。
ワンダフルは、4か月前にシードラウンドで立ち上げたばかりで、音声、チャット、メールを通じて市場や言語ごとにカスタマイズされた顧客対応AIエージェントを展開することを約束していました。このアプローチにより、若いスタートアップであるワンダフルは急速に成長し、すでに1日数万件の顧客リクエストを80%の解決率で管理しているとしています。
ワンダフルは、新たな資金を活用して、2025年にドイツ、オーストリア、北欧、ポルトガルへの進出を計画しており、2026年初頭にはアジア太平洋地域への拡大も予定しています。さらに、顧客サポートエージェントに留まらず、従業員トレーニング、営業支援、規制遵守、内部ITサポート、オンボーディングなどの分野にも進出する方針です。
ワンダフルのCEOで共同創業者のバル・ウィンクラー氏は、「AIエージェントの可能性は明確ですが、実際に運用に移すことは大きな課題です。最高の技術と完璧な顧客対応を組み合わせることが必要です」と述べています。
インデックス・ベンチャーズのパートナーであるハンナ・シール氏は、「ワンダフルが1年以内にコンセプトからグローバル規模に成長したことが投資家の信頼を高めた」とコメントしました。また、インサイト・パートナーズの共同創業者兼マネージングディレクターのジェフ・ホーリング氏は、「文化的に流暢なエージェントの価値が高まっている」と述べています。
