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2025年11月10日
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中国政府、アップルに人気のゲイ出会い系アプリ削除を命令

中国政府の命令により、アップルは中国のApp Storeから人気のゲイ出会い系アプリを削除したと発表しました。削除されたアプリはBluedとFinkaで、他の国では既に利用できないということです。

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アップルは、中国政府の命令に従い、中国のApp Storeから人気のゲイ出会い系アプリ2つを削除したと発表しました。削除されたのはBluedとFinkaで、これらのアプリは週末にiOS App Storeと複数のAndroidアプリストアから姿を消したと報じられています。

アップルは通常、このような状況下で各国の法律に従うとする声明を出しますが、今回はもう少し具体的な説明を行いました。アップルの広報担当者は、「私たちは運営する国々の法律に従っています。中国のサイバー空間管理局からの命令に基づき、これらのアプリを中国のストアフロントからのみ削除しました」と述べています。また、Finkaの開発者は今年初めに中国以外のストアフロントからアプリを削除し、Bluedは中国のみで利用可能であったと説明しています。

2020年には、Bluedは4900万人以上の登録ユーザーを持っていたとされています。報告によれば、これらのアプリの削除は国内での広範な取り締まりの一環であるということです。

中国では1990年代に同性愛が非犯罪化されましたが、同性婚は認められていません。近年、中国のLGBTQ+コミュニティは、中国共産党が市民社会と表現の自由への統制を強める中で、ますます圧力を受けています。中国ではいくつかの著名なゲイ権利団体が閉鎖され、ソーシャルメディア企業はLGBTQ+関連のコンテンツやアカウントを頻繁に検閲しています。

アップルは現地の法律に従わないと制裁を受ける可能性があり、特に中国が同社の主要な製造拠点であり、製品の巨大市場でもあるため、その影響は大きいです。それにもかかわらず、アップルが自社の価値観に反する行動を余儀なくされることは、同社にとって良いことではありません。特に、CEOのティム・クック氏が自身のプライバシーを犠牲にしてまでゲイであることを公表した背景を考えると、その対比は際立っています。

アップルのCEOがゲイであることを知ることで、誰かが自分自身を受け入れる助けになったり、孤独を感じている人に慰めを与えたり、平等を主張するインスピレーションを与えることができるならば、それはプライバシーとの引き換えに価値があるということです。

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