アメリカの新興企業「アンコンベンショナルAI」は、AI=人工知能の推論処理にかかる消費電力を大幅に削減するための新しい画像生成AIモデル、「Un-0」を開発したと発表しました。将来的にAIの消費電力を1000分の1に抑えることを目指すとしています。
同社を率いるのは、データ分析基盤を提供する「データブリックス」でAI部門のトップを務めたナヴィーン・ラオ氏です。発表によりますと、今回開発されたモデルは「オシレーター(発振器)」を基盤とした新しいコンピューターアーキテクチャを採用しているということです。同社は論文も公開し、この新しいアーキテクチャのソフトウェアシミュレーションを用いて、最先端の画像生成モデルと同等の性能を持つシステムを構築したとしています。
ラオ氏はメディアの取材に対し、「これは新しい種類のコンピューターの第一歩です。今後1年でさらに興味深い発表ができるでしょう」と述べています。
現在、「Un-0」はソフトウェアのシミュレーション上で稼働していますが、同社は近く実際のチップの設計図を公開する方針です。最終的には独自のチップで構成されたシステムを一から構築し、他のプロバイダーと同様に計算能力を提供する計画だということです。
AIの利用拡大に伴い、膨大な計算処理に必要な電力の確保が世界的な課題となっています。ラオ氏は「エネルギーの問題が今後数年でAI開発の根本的な限界になる」と指摘しており、同社の取り組みがこうした課題の解決につながるか注目されます。
