アメリカの画像共有アプリ「Instagram」の元エンジニアらが開発した、友人同士の交流に特化した写真共有アプリ「Retro」が、シリーズAラウンドで2100万ドル(約32億5500万円)以上の資金調達を実施したことが明らかになりました。
これは、アメリカ証券取引委員会(SEC)への提出書類から判明したものです。アルゴリズムによっておすすめのコンテンツやAIが生成した投稿が表示される現在のSNSとは異なり、直接的なつながりを求める利用者のニーズが高まっているということです。
開発者のネイサン・シャープ氏は以前の取材に対し、「人々は友人の近況を知りたいと常に思っている」と述べ、友人向けの共有スペースの重要性を強調していました。
今回の資金調達は、運営会社が8月19日に提出した書類から明らかになりました。調達自体は去年の12月に完了していたということです。調査会社によりますと、同社の企業価値は1億ドル(約155億円)を超えると推定されています。なお、同社はこの件に関するコメントの求めに応じていません。
「Retro」は2023年に個人的な写真日記アプリとして提供が開始されました。その後、1週間の出来事を友人とプライベートに共有する機能や、共有アルバムの作成、過去の写真を振り返る機能などが追加され、サービスを拡充しています。
同社の事業戦略として、広告収入に依存しない方針を掲げています。代わりにアプリ内課金によるサブスクリプション(定額制)モデルを採用しており、有料会員は動画の投稿やスタンプを使ったコメント機能、無制限の履歴閲覧などの追加機能を利用できるということです。
アプリの分析会社によりますと、「Retro」のダウンロード数は提供開始から約700万回に達しています。過去半年間でアプリ内の課金額は460%以上増加したということです。有料会員の割合はまだ少ないものの、定着率の高い熱心な利用者を獲得しているとみられています。
今回の資金調達には、投資会社の「スライブ・キャピタル」や、デザインツール「フィグマ」のディラン・フィールド最高経営責任者(CEO)のほか、複数の投資家が参加したということです。
