アメリカ・ニューヨークに拠点を置くベンチャーキャピタル「ディメンション・キャピタル(Dimension Capital)」は、科学と計算技術の融合分野に投資するための8億ドル(約1240億円)規模の第3号ファンドを設立したと発表しました。
新興のベンチャーキャピタルの多くが新たな資金調達に苦戦する中、2022年末に設立された同社は、短期間で調達規模を拡大しています。今回発表されたファンドは、わずか1年半前に設立された5億ドル(約775億円)の第2号ファンドと比べて60%増加したということです。
同社は、バイオテクノロジーとソフトウェアの境界を越える「ディープテック」分野の企業を構築する起業家が増加するという予測のもと設立されました。創業パートナーたちは、この投資戦略が予想を上回る速さで実を結んでいるとしています。
具体的な投資実績として、同社は2024年に、創薬向けのオープンソースAI基盤モデルを開発する「チャイ・ディスカバリー(Chai Discovery)」に対し、3000万ドル(約46億5000万円)のシード投資を共同で主導しました。チャイ・ディスカバリーは先週、企業価値を38億ドル(約5890億円)と評価され、新たに4億ドル(約620億円)を調達したということです。また、2025年1月には、暗号資産取引所大手コインベース(Coinbase)のCEOらが共同創業した抗老化研究のスタートアップ「ニュー・リミット(New Limit)」のシリーズAラウンドにも出資しています。ニュー・リミットは今月、企業価値31億ドル(約4805億円)でシリーズCの資金調達を完了したとしています。
このほか、AI推論技術を手がける「モーダル・ラボ(Modal Labs)」や、AI開発大手の「アンスロピック(Anthropic)」などにも投資する方針です。今年の春にアンスロピックが、ディメンション・キャピタルの投資先であった創薬プラットフォーム企業「コエフィシエント・バイオ(Coefficient Bio)」を4億ドル(約620億円)で買収したことに伴い、同社はアンスロピックの株式を取得したということです。
