人工知能(AI)関連銘柄への集中投資で金融界の注目を集めたアメリカのヘッジファンド「シチュエーショナル・アウェアネス(Situational Awareness)」について、アメリカのSEC(証券取引委員会)が調査に乗り出したことが明らかになりました。
このファンドは、アメリカのAI開発大手「オープンAI」の元社員である20代のレオポルド・アッシェンブレンナー氏が率いる企業です。AI関連の投資に特化する戦略をとり、一時は急激な成長を遂げました。しかし、今年7月末のAI関連株の下落により、数十億ドル(数千億円規模)の資産価値を失ったとされています。
アメリカのニューヨーク・タイムズ紙の報道によりますと、SECは同ファンドと取引のあった複数の銀行に対し、召喚状を出したということです。召喚状は、ファンドの取引を監督し、資金提供を行っていた銀行を対象としているとしています。
アメリカ政府は対象となった銀行に対し、このファンドに関する「あらゆる情報を保存するよう」警告したということです。一方で、現時点ではファンド側の違法行為などは指摘されていないとしています。
報道に対し、ファンド側は「注目を集めるファンドに対する厳しい監視は予想されることであり、規制当局からの要請には全面的に協力する方針です」とコメントしたということです。
AI分野の成長性に大きく依存した同社の経営戦略は、AI産業の無軌道な拡大に対する警鐘になる可能性があると指摘されています。
