アメリカの連邦地方裁判所は、反トラスト法(独占禁止法)をめぐる訴訟において、AI(人工知能)を開発する「オープンAI」が求めていた、旧ツイッターの「X」などとIT大手「アップル」の和解内容の開示要求を却下したと発表しました。
この訴訟は、イーロン・マスク氏が率いるXとAI企業「SpaceXAI」が、アップルとオープンAIを相手取って起こしたものです。マスク氏側は、両社が共謀して競合するAIアプリを市場から排除し、「アップストア(App Store)」での表示を制限していると主張していました。一方、アップルとオープンAIはこれらの疑惑を全面的に否定しています。
数日前、Xなどはアップルとの間で和解に達したとして、アップルに対する訴えを取り下げる方針を裁判所に報告しました。これを受け、オープンAIは緊急の申し立てを行いました。訴訟の対象がオープンAIのみとなるなか、和解の条件には自社の正当性を主張する上で関連する情報が含まれている可能性があるとして、内容の開示を求めていたということです。
担当するマーク・ピットマン判事は、和解内容がオープンAIに対する今後の裁判に関連するかどうかを評価するため、Xなどに対し、合意文書を非公開で裁判所に提出するよう命じていました。そして今回、文書を精査した結果、「今後の争点に関連する情報は含まれていない」として、オープンAIの要求を退けました。
決定のなかでピットマン判事は、「当事者間で結ばれた非公開の和解合意の開示を強制することには慎重であるべきだ」と指摘しています。そのうえで、「略式判決や公判において、特定の争点に関連する情報が含まれている場合は開示を認めることもあるが、今回の資料にはそうした情報は含まれていない」としています。
また、裁判所は、オープンAIが裁判を経ずに判決を求める「略式判決」の申し立てを予定していると言及しました。これに向けて、オープンAIが準備を進めるための追加の猶予期間を認めたということです。
