テレビ番組の視聴記録や愛好家同士の交流ができる人気のアプリ「TV Time」について、運営会社は、AI=人工知能を活用した事業に注力するため、2026年7月15日をもってサービスを終了すると発表しました。
運営会社はアプリ内のメッセージを通じて、無料アプリとしてサービスを継続することが困難になったことや、有料版に対する需要が十分でなかったことを理由に挙げています。
「TV Time」は、アメリカの企業「Whip Media」が運営し、これまでに2500万人以上の利用者を獲得するなど、オンライン上で最大規模のテレビ番組のファンコミュニティーを形成していました。アプリを通じて収集されたデータは、メディア業界向けの市場分析などに活用されてきたということです。
しかし、「Whip Media」は2025年初頭に投資会社に買収され、事業方針を大きく転換しました。今後は、視聴者の感情分析や評価予測といった従来のデータ提供から離れ、AIを活用した動画配信の分析や、業務の自動化を支援するツール「Helix」の開発など、より収益性の高い事業に注力する方針です。
IT業界では、企業がAI関連の製品開発を急ぐなか、多くの利用者がいる消費者向けのアプリが閉鎖されるケースが相次いでおり、今回の決定もその傾向を示すものとみられています。競合他社へのデータ流出を防ぐため、アプリを売却せずに閉鎖する選択をした可能性も指摘されています。
運営会社によりますと、アプリを通じて収集されたデータはサービス終了後に商業目的で使用されることはなく、すべての個人データは削除されるということです。アプリは2026年7月15日にアプリストアから削除されますが、利用者はそれまでに自身のデータをダウンロードできるとしています。
