techcrunch
2025年9月16日
6分で読めます

AIでブランド保護を目指すMarqVision、48億円の資金調達

AIスタートアップのMarqVisionは、商標侵害対策を目的に48億円の資金調達を行ったと発表しました。新たな資金はAI技術の強化と市場拡大に充てられる予定です。

NihonTechHub

NihonTechHub

技術系ジャーナリスト
AI-ブランド保護-MarqVision-資金調達

AIスタートアップのMarqVisionは、商標侵害対策を目的に4800万ドル(約48億円)のシリーズB資金調達を行ったと発表しました。これにより、同社の総調達額は約9000万ドル(約140億円)に達しました。

この資金の約半分は、AIやエンジニアリングチームの拡充に充てられ、自動化の加速と生成AIの製品群への統合を目指す方針です。また、1000万ドル(約15億円)はプラットフォームの企業対応化に、さらに1000万ドルは地域拡大に使われる予定です。米国、韓国、中国、ヨーロッパで既に活動しているMarqVisionは、日本市場にも進出し、知的財産法の国境を越えた性質を強調しています。

この資金調達は、元Sequoia Capital India & SEAのPeak XV Partnersが主導し、Salesforce Ventures、HSG(元Sequoia China)、Coral Capital、Y CombinatorのパートナーであるMichael Seibel氏が参加しました。既存の投資家であるYC、Altos Ventures、Atinum Investmentもこのラウンドに参加しました。

MarqVisionは、ファッション、ラグジュアリー、ゲーム、製薬、エンターテインメント、自動車、家電などの業界で350以上の顧客にサービスを提供しています。年間定期収益は最初の8ヶ月で100万ドル(約1億5000万円)に達し、3年で1000万ドル(約15億円)、4年で2000万ドル(約30億円)を突破し、毎年倍増しています。

同社の目標は、2027年半ばまでに年間定期収益1億ドル(約155億円)に到達することです。成長はより迅速に進む可能性がありましたが、最高の顧客体験の提供とスケーラブルなAI基盤の構築を優先しました。

MarqVisionは、AIを活用してオンライン上の偽造品を検出し、削除することから始まりました。技術が進化するにつれ、ブランドが失った収益を直接回復することに焦点を移しました。多くのクライアントは、売上が約5%増加したと報告しており、プラットフォームは法務チームだけでなく、収益影響を追跡する市場進出組織にも価値を提供しています。

MarqVisionのビジョンは、知的財産を持つすべてのグローバルブランドの基盤となり、AI主導のサービスプラットフォームとして、知的財産、コンテンツ、ブランドの専門家を世界中で支援することです。

NihonTechHub

About NihonTechHub

日本の最新テクノロジーやスタートアップ情報を発信するプラットフォームです。国内外のイノベーションをつなぎ、未来を切り開くための知識とインスピレーションを提供します。

AIでブランド保護を目指すMarqVision、48億円の資金調達