Uberは、女性乗客が女性運転手を選択できる新機能を米国で導入すると発表しました。この機能は、デトロイト、ロサンゼルス、サンフランシスコで試験的に導入される予定です。
Uberは6年前にサウジアラビアで初めてこの機能を導入し、その後アルゼンチン、ブラジル、カナダ、インド、メキシコなど40か国以上に展開してきました。女性乗客はUberアプリ内で女性運転手を選択することができ、マッチングの可能性が高まります。待ち時間が長すぎる場合は、他の運転手を選ぶことも可能です。
一方、女性運転手は「女性乗客優先」の設定を選択することができ、全ての乗客からのリクエストを受けるかどうかを選ぶことができます。
UberやLyftなどの配車サービス企業は、安全性の向上と利用者の拡大を目指して様々な取り組みを行っています。しかし、安全性に関する問題は依然として存在し、規制当局や利用者との間で課題となっています。
Uberの最新の米国安全報告によれば、2021年から2022年にかけて36件の身体的暴力による死亡事故が報告されており、これは過去の年と比較して増加しています。これを受けて、Uberは安全性向上のために、乗客認証バッジや音声・ビデオ録画オプションなどの機能を導入しました。
性的暴行の件数は、2017年から2018年にかけて5,981件から、2021年から2022年には2,717件に減少しています。
また、UberとLyftは女性運転手の増加を目指しています。現在、米国のUber運転手の約5人に1人が女性です。今回の「女性優先」機能は、乗客と運転手の双方に選択肢を提供し、利用者の拡大につながる可能性があります。
Uberはこの機能を最初に導入した主要な配車サービス企業であり、ライバルのLyftは米国で女性マッチング機能を提供した最初の企業です。