ゼネラルモーターズ(GM)は、電動配送バン「BrightDrop」の事業を中止すると発表しました。この決定は、商用電動配送バン市場の発展が予想よりも遅れたためとされています。また、アメリカでの税制優遇措置の廃止も影響したということです。
GMは、カナダ・オンタリオ州のCAMIアセンブリ施設でのBrightDropの生産を5月から停止しており、その際に500人の雇用を削減しました。GMは、同施設の今後についてカナダの政府関係者と「有意義な議論」を行う方針です。現在、BrightDropの販売代理店は在庫を処理する間、引き続き車両の販売とサービスを行うとしています。
この決定は、アメリカでの電動車市場が盛り上がっている中での発表となりました。GMを含む大手自動車メーカーは、電動車の販売目標を引き下げている中、GMは内燃機関車両の需要に対応するための準備が整っているとしています。GMの株価はこの発表後、14%上昇しました。
BrightDropは2021年に擬似スタートアップとして発表され、GMの「グローバルイノベーション」部門で開発されましたが、2023年にはGMの全体的なフリートビジネス「GM Envolve」に吸収されました。その後、シボレーの商用部門に移されましたが、販売は伸び悩みました。
今年上半期には1,500台をわずかに超える販売にとどまりました。GMがBrightDropの販売に苦戦した具体的な理由は不明ですが、突然の決定と見られています。今月初めには、GM Envolveの副社長がBrightDropのバンについてのプレスリリースを発表していました。
他のメーカーも同様の課題に直面しています。フォードのE-Transitバンの販売も低迷していますが、リヴィアンはAmazonに2万5,000台以上の電動バンを提供しています。ロサンゼルスに拠点を置くスタートアップ、ハービンジャーは、4月から生産を開始し、200台以上を販売しました。ハービンジャーはカナダへの販売拡大も発表しました。
