米国のスタートアップ企業Keychainは、インドに拠点を置く開発チームを拡大し、北米での成長を目指すために、新たに約30億円(約1ドル155円換算)を調達したと発表しました。
Keychainはニューヨークに本社を構えていますが、インドを中心に分散型の企業運営を行っています。同社は今回の資金を活用し、インド・グルグラムのエンジニアリング、プロダクトデザイン、分析チームを現在の35人から数か月以内に70人に、1年以内に約100人に増やす方針です。グルグラムのチームはすでにKeychainの全従業員70人の半数を占めており、ニューヨークには約20人、残りはオースティンに在籍しています。
Keychainの戦略は、インドを主要な開発拠点とし、北米の消費者向け製品プラットフォームを開発することです。このプラットフォームは、すでに7-ElevenやWhole Foodsを含むトップ10の小売業者のうち8社、General MillsなどのトップCPGブランドのうち7社が利用しています。
Keychainの共同創業者兼CEOであるオイシン・ハンラハン氏は、インドの人材の質と量、そして迅速にアクセスできる点が大きな魅力であると述べています。共同創業者のウマング・デュア氏も、インドでのチーム構築において「自然な利点」があったとしています。
Keychainは、インドのチームを活用して現在のプラットフォームを改善し、AIを活用した新しいソフトウェア「KeychainOS」を開発する計画です。このソフトウェアは、製造業者が製品サイクルをより効率的に管理できるよう支援します。
インドがグローバルな技術拠点としての地位を確立していることは、Keychainのようなスタートアップにとって製品開発の魅力的な目的地となっています。インドのタイムゾーンも、米国の業務時間外に開発を継続できる利点があります。
KeychainのシリーズBラウンドは、Wellington Managementと既存投資家のBoxGroupが主導しました。今回の資金調達により、同社は合計68百万ドル(約105億円)を調達しました。
Keychainは、北米市場を中心にサービスを展開しており、今年後半にはヨーロッパ市場への進出も目指しています。