Nvidiaは、ロボティクス開発者向けの新しいAIモデルやライブラリ、インフラを発表しました。最も注目されるのは、物理AI用途やロボット向けの7億パラメータのビジョン言語モデル「Cosmos Reason」です。
既存のCosmosワールドモデルに加わる新モデルには、「Cosmos Transfer-2」も含まれています。これは、3Dシミュレーションシーンや空間制御入力からの合成データ生成を加速することができます。また、速度に最適化されたCosmos Transferの蒸留版も発表されました。
Nvidiaは、これらのモデルがロボットやAIエージェントの訓練用に合成テキスト、画像、ビデオデータセットを作成するために使用されるとしています。
「Cosmos Reason」は、メモリと物理学の理解を通じて、ロボットやAIエージェントが「推論」することを可能にします。これにより、具現化されたエージェントが次に取るべきステップを計画するモデルとして機能するということです。このモデルは、データキュレーション、ロボット計画、ビデオ分析に使用されるとしています。
さらに、新しいニューラル再構成ライブラリも発表されました。これには、センサーデータを使用して現実世界を3Dでシミュレートするレンダリング技術が含まれています。このレンダリング機能は、オープンソースのシミュレーター「CARLA」にも統合されています。また、Omniverseソフトウェア開発キットのアップデートも行われました。
ロボティクスワークフロー向けの新しいサーバーも発表されました。Nvidia RTX Pro Blackwell Serverは、ロボティクス開発ワークロードのための単一アーキテクチャを提供し、Nvidia DGX Cloudはクラウドベースの管理プラットフォームです。
これらの発表は、半導体大手のNvidiaがAIデータセンターを超えてAI GPUの次の大きな用途としてロボティクスに注力している中で行われました。