アメリカの投資ファンド大手「アポロ・グローバル・マネジメント」は、自社のクラウドシステムがサイバー攻撃を受け、大量の個人情報が流出したと発表しました。
カリフォルニア州司法長官に提出された文書によりますと、7月6日から10日にかけて、ハッカーが従業員をだます「ソーシャルエンジニアリング」と呼ばれる手口でシステムに侵入したということです。流出したデータには、氏名、生年月日、自宅住所などの連絡先のほか、社会保障番号が含まれているとしています。
被害に遭ったのが同社の従業員なのか、あるいは傘下企業の個人なのかなど、具体的な対象については明らかにされていません。アポロ社は世界最大規模の投資ファンドで、運用資産額は9380億ドル(約145兆3900億円)に上ります。同社は高度なセキュリティー体制の構築を目指す方針ですが、今回の侵入を許す結果となりました。
同社の広報担当者は、ハッカーへの身代金支払いの有無などについて、現時点でコメントを出していません。なお、公表されている資料によりますと、同社にはおよそ5000人の従業員が在籍しているということです。
今回の事態は、金融機関や投資ファンドを狙った大規模なハッキングが警告されていた中で発覚しました。IT大手グーグルのセキュリティー担当者は数週間前、広範な脅迫キャンペーンが行われていると注意を呼びかけていました。
また、ロイター通信は、アポロ社のほか、ブラックストーンやベインキャピタルなどの大手金融機関が標的になっていると報じていましたが、実際にシステムが突破されたかどうかはこれまで不明でした。
グーグルによりますと、ハッカー集団は社内のITサポートデスクを装って従業員に電話をかけ、偽のログイン画面にパスワードなどを入力させる手口を多用しているということです。データを盗み出した後は、情報の公開を盾に企業を脅迫し、身代金を要求するとしています。
一部の攻撃では、最大で75万ドル(約1億1600万円)の身代金が支払われたケースもあるということです。
なお、この記事の配信元であるテッククランチ(TechCrunch)は、2025年までアポロ社が所有するヤフーの子会社でした。
