アマゾンが挑戦するインターネット衛星市場で、競争相手であるスペースXが支援を行うことになり、アマゾンの「プロジェクト・クーパー」衛星がスペースXのロケットで打ち上げられると発表しました。
24機のクーパー衛星は、スペースXのファルコン9ロケットに搭載され、現地時間の午前2時18分から27分間の打ち上げウィンドウでケープカナベラル宇宙軍基地から打ち上げられる予定です。この打ち上げが成功すれば、クーパー衛星の総数は78機となります。アマゾンは最終的に、地球低軌道に3200機以上の衛星を配置し、現在スターリンクの約8000機が支配する衛星インターネット市場での地位を確立する方針です。
アマゾンとスペースXは一見すると意外な組み合わせですが、ジェフ・ベゾス氏のアマゾンは2023年12月にスペースXと3回の打ち上げ契約を結んだということです。この契約は、アマゾンが最初の打ち上げ契約を行った際にスペースXを考慮しなかったことに対する株主からの訴訟が起きた後、わずか2か月後に締結されました。
アメリカ連邦通信委員会のライセンスにより、クーパーの初期コンステレーションの半数以上は2026年7月末までに展開されなければならないとしています。時間が限られている中、選ばれた他の打ち上げ提供者のうち、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)のみが衛星を軌道に運ぶための運用可能なロケットを持っています。ULAはクーパー衛星の最初の2回の打ち上げを担当しました。
一方で、ベゾス氏のもう一つの会社であるブルーオリジンは、巨大なニューグレンロケットでクーパー衛星を運ぶ予定ですが、これまでに1回しか飛行しておらず、ブースターの回収に失敗しました。次の打ち上げは8月15日に予定されています。