アメリカのIT大手各社は、AI(人工知能)の導入や事業の再編に伴い、大規模な人員削減を実施したと発表しました。多くの企業が記録的な収益を上げる一方で、AIへの投資を加速させるための措置としています。
アメリカのIT業界では、AIを成長の原動力と位置づける一方で、それを理由とした人員削減が相次いでいます。再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによりますと、IT業界の人員削減数は5月にここ数年で最多となり、その理由としてAIが最も多く挙げられたということです。
各社の主な動向は以下の通りです。
オラクルは、過去12か月間で全従業員の13%にあたる2万1000人を削減したと発表しました。同社は、AI技術の導入が人員削減の要因になったとしています。四半期の純利益は37億ドル(約5735億円)に上るなど好調ですが、資金をAIデータセンターに振り向ける方針です。
ギットラブは、AIインフラへの投資を目的として、従業員の約14%にあたる約350人を削減したと発表しました。第1四半期の収益は2億6400万ドル(約409億円)で、再編費用として3000万ドルから3500万ドル(約47億円から54億円)を見込んでいるということです。
グーグルは、クラウド部門などで人員削減を進めています。同部門の収益は初めて200億ドル(約3兆1000億円)を超えましたが、組織の再編を続けているということです。
インテュイットは、AIへの資源配分を強化するため、全従業員の約17%にあたる約3000人を削減する計画を発表しました。
メタは、従業員の約10%にあたる約8000人を削減する一方、約7000人をAI関連の新たな部署に配置転換したということです。
シスコシステムズは、AIやセキュリティー分野への資源の再配置を目的として、従業員の約5%にあたる約4000人の削減を発表しました。
クラウドフレアは、従業員の約20%にあたる1100人を削減しました。四半期収益は6億3980万ドル(約992億円)と過去最高を記録しましたが、中間管理職などを中心に削減したということです。
ゼネラル・モーターズは、IT部門を中心に500人から600人を削減しました。AIが決定の一因になったとされていますが、将来に向けた組織改編だとしています。
コインベースは、従業員の14%にあたる約700人を削減したと発表しました。AIを活用して業務の効率化を図る方針です。
ペイパルは、今後2年から3年で従業員の約20%にあたる4500人以上を削減する計画を発表しました。AIの導入と組織の簡素化を軸とした再建戦略の一環だとしています。
マイクロソフトは、希望退職の募集を実施しました。AIへの投資が拡大する中、効率的な組織づくりに注力するとしています。
スナップは、全従業員の約16%にあたる約1000人を削減しました。AIの進歩により反復作業を減らすことができるとしています。
IBMは、2024年9月以降の累計で1万5000人以上の人員削減を実施したとみられています。一方で、AIやクラウド分野での採用は拡大する方針です。
アトラシアンは、AI分野への再投資を目的として、従業員の10%にあたる約1600人を削減しました。
デルは、従業員を約1万1000人削減しました。退職金などに5億6900万ドル(約882億円)を計上したということです。
ブロックは、従業員の半数近くにあたる4000人を削減しました。AIツールの活用により、新しい働き方が可能になったとしています。
セールスフォースは、AI部門などで1000人弱を削減しました。AIの導入により必要な人員が減少したということです。
アマゾンは、1万6000人の人員削減を実施しました。AIの活用により業務効率が向上し、必要な人員が減少することを見込んでいるとしています。
