インドのフィンテック企業「Navi(ナビ)」は、投資会社プロサスから1億ドル(約155億円)の資金調達を実施したと発表しました。大手電子商取引企業フリップカートの共同創業者であるサチン・バンサル氏が同社を設立して以来、8年目で初の外部機関投資家からの資金調達となります。
関係者によりますと、今回の調達におけるNaviの企業価値は約13億ドル(約2015億円)と評価されたということです。同社は2024年に、企業価値を約20億ドル(約3100億円)として外部資金の調達を模索していました。
バンサル氏は、フリップカートがアメリカの小売大手ウォルマートに買収された後の2018年にNaviを設立しました。同社は現在、デジタル決済や融資、保険、投資信託など幅広い金融サービスを提供しています。
今回の投資は、規制当局の承認などを経て完了する予定です。Naviは現在、新規株式公開(IPO)に向けて準備を進めており、約3億1400万ドル(約487億円)の資金調達を目指す方針です。同社は2022年にも4億4000万ドル(約682億円)規模のIPOを申請していましたが、市場の低迷を理由に翌年計画を撤回した経緯があります。
バンサル氏は2007年にフリップカートを共同で設立し、インド最大の電子商取引企業へと成長させました。2018年、ウォルマートが160億ドル(約2兆4800億円)で同社の過半数株式を取得する直前に退社し、保有株式を売却しています。その後Naviを立ち上げ、将来的に銀行を設立するという目標に向けて、数億ドル(数百億円)の自己資金を投じてきたということです。
発表された通期決算によりますと、Naviの収益は約3億2333万ドル(約501億円)であった一方、純損失は約4874万ドル(約76億円)に拡大したとしています。
Naviのアプリは、インド政府が主導する決済システム「UPI」を利用したデジタル決済を提供しています。インド決済公社(NPCI)のデータによりますと、同アプリはウォルマート傘下のPhonePe、Google Pay、Paytmに次いで国内第4位のシェアを占めています。7月の月間取引件数は9億4700万件を超え、取引額は約50億5000万ドル(約7828億円)に上ったということです。
また、融資部門であるNavi Finservの運用資産残高は14億ドル(約2170億円)を超えています。同社はインド全土で数億人のユーザーにサービスを提供しており、直近の第4四半期には連結ベースで黒字化を達成したとしています。
バンサル氏は、プロサスからの出資について「私たちが構築している事業に対する強力な支持の表れだ」と述べました。また、テクノロジー企業の規模拡大における同社のグローバルな視点と経験を高く評価しているとしています。なお、企業価値の評価額についてはコメントを控えています。
