インドの家事代行サービスを手がけるスタートアップ企業「Snabbit(スナビット)」が、企業価値を4億ドル(約620億円)と評価され、新たな資金調達を行う見通しであることが関係者への取材で明らかになったということです。
インド南部ベンガルールに拠点を置く同社は、アメリカのベンチャーキャピタル「サスケハナ・ベンチャー・キャピタル」が主導する投資ラウンドで、およそ5,000万ドル(約77億5,000万円)の資金調達に向けて協議を進めているということです。関係者によりますと、投資家からの強い需要を受けて、調達額は5,500万ドル(約85億2,500万円)以上に拡大する可能性もあるとしています。
今回の資金調達には、「未来アセット」や「FJラボ」のほか、「ライトスピード・ベンチャー・パートナーズ」などの既存の投資家も参加する見込みだということです。同社は2025年10月に企業価値1億8,000万ドル(約279億円)で3,000万ドル(約46億5,000万円)を調達しており、今回はそれを大幅に上回る評価額となります。早ければ来週にも正式な合意が発表される見通しです。
「Snabbit」は2024年に設立され、掃除や皿洗い、洗濯などの家事代行を希望する家庭と、働き手を迅速に結びつけるサービスを展開しています。同社は独自のネットワークを通じて働き手を管理し、短時間でのサービス提供を強みとしています。今回の調達前の段階で、これまでに総額5,500万ドル(約85億2,500万円)の資金を集めていたということです。
インドでは現在、即時対応型の家事代行サービスに対する投資家の関心が高まっています。競合企業の「Pronto」も企業価値およそ2億ドル(約310億円)での資金調達を最終調整しているほか、業界大手の「アーバン・カンパニー」は今年3月に即時対応サービスの予約件数が100万件を突破したと発表しました。
こうした需要の増加は、アプリを通じて食料品などを即座に注文するサービスに慣れ親しんだ、インドの都市部に住む若い労働者層のライフスタイルの変化が背景にあるとみられています。各社はデジタル技術を活用した利便性の向上を経営戦略の柱に据え、サービスの拡充を図る方針です。
「Snabbit」の創業者でCEOのアーユシュ・アガルワル氏は最近、SNS上で、今年3月単月で100万件以上の依頼を完了したと発表しました。また、昨年10月の時点では1日あたり1万件以上の依頼があり、累計の注文数は30万件を超えていたとしています。
アガルワル氏によりますと、当時プラットフォームに登録していたおよそ5,000人の働き手はすべて女性だったということです。女性の雇用創出という面でも同社の事業は注目されています。
なお、今回の資金調達について、「Snabbit」および投資家からの公式なコメントは得られていないということです。
