アメリカの半導体大手、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOは、AI(人工知能)分野における同社の優位性を背景に、来年の売上高が前年比で70%増加するとの見通しを発表しました。これは、アメリカで開かれたテクノロジー関連の会議で明らかにしたものです。
現在、IT大手やAI開発企業などが独自の半導体開発を進めており、市場の競争は激化しています。しかし、フアンCEOは自社の製品について、単なる半導体チップではなく、大規模なシステムであると強調しました。かつてパソコン向けに約399ドル(約6万円)で販売されていた製品とは異なり、現在の主力製品は数百万の部品で構成され、価格も1基あたり約850万ドル(約13億1700万円)に上るということです。
また、最新のCPU(中央演算処理装置)とGPU(画像処理半導体)を組み合わせたシステムの受注は、前の月と比べて27%の増加を記録しているとしています。
業績の見通しについて、フアンCEOは「来年も前年比で70%の成長を見込める」と自信を示しました。市場の予測では、同社の今年度の売上高は約4000億ドル(約62兆円)に達するとされており、70%の成長が実現すれば、来年度は約6800億ドル(約105兆4000億円)規模になる計算です。
この強気の背景について、フアンCEOは、同社がAI産業において基盤的なプラットフォームになっている点を挙げました。世界中のデータセンターの稼働状況や、提携先企業の動向を詳細に把握できているということです。
一方、エヌビディアが投資した企業から自社製品を購入させる、いわゆる「循環取引」への懸念に対しては、投資を行う前に相手企業が確実な収益基盤を持っているかを厳格に審査していると説明しました。これまでに確認された確実な契約の規模は、1000億ドル(約15兆5000億円)に上るとしています。
IT業界では技術の急速な変化が常とされていますが、エヌビディアはAIインフラストラクチャーの市場において、当面は強固な地位を維持し、さらなる成長を目指す方針です。
