アメリカのIT企業で本人確認などの認証システムを手がける「Okta(オクタ)」は、AIを活用したセキュリティ技術を開発する新興企業「Permiso Security(パーミソ・セキュリティ)」を買収することに合意したと発表しました。企業の間でAIの導入が進む中、AIシステム自体の安全性を確保する需要が高まると判断したということです。
Oktaは買収の詳しい条件を明らかにしていませんが、関係者によりますと、買収額は2億ドル(約310億円)弱に上り、ほぼ全額が現金で支払われるということです。買収手続きは、所定の条件を満たしたうえで、Oktaの2027年度第3四半期に完了する見通しとしています。
IT業界では現在、ログイン時の本人確認にとどまらず、ネットワークに接続した後のユーザーやAIの行動を継続的に監視する技術への関心が高まっています。企業が日常業務にAIを組み込む動きを加速させていることから、システムやAIエージェントの認証を保護する競争が激しくなっているということです。
買収されるPermisoは、2022年に事業を本格化させた新興企業です。クラウド環境にアクセスした後の不審な動きを検知するソフトウェアを開発しており、最近ではAIエージェントなどの監視にも対象を広げています。
今年4月には、AIエージェントが実際に運用される前に、隔離された環境で不正な動作がないかを分析する新たなシステムを発表していました。
Oktaは今回の買収を通じて、主力事業である本人確認システムに加え、AIエージェントなど人間以外のシステムに対するセキュリティ対策を強化する方針です。
Oktaの製品責任者を務めるエリー・カーン氏は声明で、「Permisoが持つ脅威の検知と対応の能力が、私たちのセキュリティ基盤をさらに拡張させることになります」としています。
Permisoはこれまでに、およそ2,900万ドル(約45億円)の資金を調達しています。今年4月に実施されたおよそ1,850万ドル(約29億円)の資金調達の際には、企業の評価額がおよそ8,000万ドル(約124億円)に上ったとされています。
