アメリカの半導体大手クアルコムは、次世代のAndroidスマートフォン向けとなる最新のチップ「Snapdragon 8 Elite Gen 6」および「Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6」を開発したと発表しました。
今回の大きな変更点は、2種類のチップが同時に展開されることです。同社は、どちらも最上位の「フラッグシップ」モデルと位置づけており、スマートフォンメーカーに幅広い選択肢を提供する戦略だとしています。「Elite Gen 6」は前世代の「Gen 5」の後継にあたり、「Extreme」はさらに上位の性能を備えているということです。
両製品とも最新の2ナノメートル製造プロセスが採用されています。独自の「Oryon CPU」を搭載し、5GHzのプライムコア2基と4GHzのパフォーマンスコア6基で構成されています。前世代と比較して、「Elite Gen 6」はCPU性能が10%、電力効率が37%向上したとしています。一方、上位モデルの「Extreme」ではCPU性能が13%向上したほか、新たな映像圧縮技術の採用により、より低い消費電力での動画再生が可能になるということです。
画像処理を担うGPUは設計が刷新され、前世代に比べて性能が35%、電力効率が40%向上しています。さらに「Extreme」のGPUには、高度なAIモデルを動かすための専用コアが搭載され、性能が44%向上したとしています。ゲーム向けには、AIを活用して高画質化などを図る新機能が追加され、対応するゲームでは最大40%の消費電力削減が見込めるということです。
AIの処理を担うNPUには、大規模言語モデル(LLM)の処理を高速化する新たな回路が組み込まれました。これにより、AIの処理性能が14%、電力あたりの性能が20%向上したとしています。「Extreme」では共有メモリが50%拡大され、外部メモリへのアクセスを減らすことで、300億パラメーターを超える複雑なAIモデルの処理にも対応する方針です。
カメラの画像処理においては、ピクセル単位で被写体を認識する新機能が搭載され、「Extreme」では高精細な8K動画や高画質なスローモーション撮影などにも対応します。また、両製品とも最新の通信規格「5G Advanced」に対応した新型モデムを搭載し、複数のアンテナを活用して通信速度の向上を図っているということです。
この発表にあわせ、通信機器大手のモトローラは、上位モデルの「Extreme」を搭載した新型スマートフォンを発表しています。
