アメリカのスタートアップ企業サンブルは、AIを活用した営業インテリジェンスサービスを提供するため、38.5億円(約38億5000万円)の資金調達を行ったと発表しました。コートゥーが850万ドル(約13億2000万円)のシードラウンドを、カナーン・パートナーズが3000万ドル(約46億5000万円)のシリーズAラウンドを主導したということです。
サンブルは、ソーシャルメディアや求人情報、企業サイト、規制当局の提出書類などから情報を収集し、企業内での動向を明らかにすることを目的としています。データポイントを結びつけるために、大規模言語モデルに基づいた知識グラフを使用しており、企業の技術的データや組織図、プロジェクト情報などを包括的に把握できるとしています。
サンブルの共同創設者であるアンソニー・ゴールドブルーム氏とベン・ハムナー氏は、データサイエンスと機械学習のコミュニティ「カグル」の創設者でもあります。彼らは、サンブルのアプローチが市場での競争力を持っていると考えており、2024年4月のサービス開始以来、スノーフレイクやフィグマ、ウィズ、バーセル、エラスティックなど19社の企業顧客を獲得したとしています。
しかし、市場にはアポロ.ioやスリンテル、セールスロフト、コグニズム、リプライ.io、ズームインフォ、ハブスポット、アウトリーチなど、多くの競合が存在しています。サンブルは公開データを利用しているため、他社が同様のサービスを提供する可能性もあります。
それにもかかわらず、ゴールドブルーム氏は、知識グラフの構造がサンブルの強みであり、260万社以上の企業をカバーしていることが競争優位性を高めると述べています。また、大規模言語モデルの採用が進む中で、AIと連携することでサービスの拡大を見込んでいるとしています。
サンブルのサービスは、ウェブアプリやAPIとして提供されており、ワークフローやCRMへの統合、見込み客の動向に関する通知などの機能を備えた有料プランも用意されています。
