スペースXは、AIデータセンターを軌道上に設置する計画を発表しました。これは、最大100GWの計算能力を地球外に移すことを目指し、最大100万基の衛星を利用するというものです。イーロン・マスク氏は、36か月以内に最も安価なAIの設置場所は宇宙になるとしています。
この計画には他の企業も参加しています。Googleは「プロジェクト・サンキャッチャー」という宇宙AI計画を2027年に開始する予定です。また、スタートアップ企業のStarcloudは、80,000基の衛星を使用する計画を申請しました。しかし、現時点では地上のデータセンターがより経済的であるという分析結果もあります。
スペースXは、軌道上のデータセンターを実現するためには、技術開発、巨額の資本投資、宇宙用部品の供給チェーンの整備が必要だとしています。これには、打ち上げコストの削減が重要な要素であり、スペースXの次世代ロケット「スターシップ」に期待が寄せられています。
現在、Falcon 9ロケットの打ち上げコストはおよそ1kgあたり3600ドル(約56万円)ですが、プロジェクト・サンキャッチャーのホワイトペーパーによれば、これを200ドル(約3万円)にまで削減する必要があるということです。
また、衛星製造コストも大きな課題です。高性能な衛星を半額で製造できれば、経済的に成り立つとされています。スペースXは、Starlinkネットワークでの経験を活かし、大量生産によるコスト削減を目指しています。
一方、宇宙でのデータセンター運用には、熱管理や宇宙放射線の影響といった課題もあります。これらの課題を克服するためには、さらなる技術革新が求められています。
さらに、AI衛星の運用には、ソーラーパネルや通信リンクの効率化も重要です。宇宙用ソーラーパネルは地上よりも効率的ですが、放射線による劣化が課題です。
スペースXは、地上と宇宙の両方のデータセンターを展開することで、どちらの供給チェーンが早く適応するかを見極める方針です。この計画が成功すれば、AI計算能力を大幅に拡大することが可能になるということです。
