音楽配信サービス大手の「スポティファイ」は、ポッドキャストやオーディオブックなどに続く新たな事業展開として、フィットネス関連のコンテンツの提供を開始したと発表しました。
スポティファイはこれまで、運動向けの音楽プレイリストを提供する場として利用されてきましたが、今後は運動そのものをサポートするプラットフォームを目指すとしています。このため、著名なフィットネスクリエイターや、フィットネス機器メーカーの「ペロトン(Peloton)」と提携したということです。
利用者は、アプリ内の新たな「フィットネス」の項目から、または検索画面で「フィットネス」と入力することで、これらのコンテンツにアクセスできるということです。音楽や動画の形式で提供され、スマートフォンやパソコン、テレビ向けのアプリで利用可能としています。
サービスの開始に伴い、無料および有料の「プレミアム」会員は、「Yoga with Kassandra」や「Chloe Ting」など、複数のクリエイターによるプレイリストや指導動画を利用できるということです。
また、ペロトンとの提携により、一部の地域のプレミアム会員向けに、1400以上のオンデマンドのフィットネスクラスが広告なしで提供されます。筋力トレーニングや有酸素運動、ヨガ、ランニングなどのクラスが含まれており、ペロトンの専用機器がなくても利用できるということです。
現在、これらのコンテンツは主に英語で提供されており、一部はスペイン語やドイツ語にも対応しています。また、端末にダウンロードしてオフラインで再生することも可能としています。
コンテンツを提供するクリエイターは、スポティファイの既存の収益化プログラムを活用できるということです。一方、ペロトンとの契約条件については明らかにされていません。会社側は将来的な収益化の拡大も検討する方針ですが、有料のサブスクリプションやクラスの導入については明言を避けました。
スポティファイによりますと、今回のフィットネス分野への参入は利用者のデータに基づいたものだということです。プレミアム会員の約70%が月に1回以上運動しており、サービス内には1億5000万以上のフィットネス関連のプレイリストが存在するとしています。また、AIを活用したプレイリスト作成機能の導入後、運動向け音楽の需要が高まったことも背景にあるということです。
一方で、音楽専用だったアプリに新たな機能が次々と追加されることで、操作が複雑になると感じる利用者もいるとみられます。これに対し、会社側はアプリ内の動画表示をオフにする機能を導入するなど、利用者の利便性にも配慮する姿勢を示しています。
