アメリカの電気自動車大手テスラは、高度な運転支援システム「FSD(フル・セルフ・ドライビング)」の定額利用(サブスクリプション)の登録を容易にし、ドライバーの利用状況を詳細に確認できる新しいアプリケーションを導入すると発表しました。
同社がSNSの「X」で明らかにしたところによりますと、この新機能は次回の主要なソフトウェア更新に含まれるということです。新しいアプリでは、FSDの利用状況が棒グラフなどで視覚的に表示されます。また、連続して利用した日数を記録・表示する機能も追加され、ゲーム感覚で利用を促す工夫が施されています。
テスラのFSDは、2020年後半にベータ版として提供が開始されたシステムで、不具合の修正や性能向上のための更新が定期的に行われてきました。月額99ドル(約1万5300円)で利用でき、ハンドルの操作や車線変更、駐車などを自動で行うことができます。ただし、運転手による常時の監視が必要であり、完全な自動運転ではないとしています。
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、同社を単なる自動車メーカーではなく、AI(人工知能)やロボット工学の有力企業として位置づける方針です。FSDの普及はその戦略の重要な一環とされています。マスク氏が1兆ドル(約155兆円)規模の報酬を受け取るための条件の一つには、「2035年までにFSDの有効なサブスクリプション数を1000万件に達すること」が含まれているということです。
これまでFSDに登録するには、車内のタッチスクリーンやモバイルアプリで複数の手順を踏む必要がありました。新しいアプリでは、1回の操作で登録が完了するようになります。ただし、この機能を利用できるのは、2023年1月以降に出荷された「ハードウェア4.0(A14チップ)」を搭載した車両に限られるということです。
現在、FSDはアメリカをはじめ、オーストラリア、カナダ、中国、メキシコ、ニュージーランド、プエルトリコ、韓国で提供されています。また、オランダの規制当局も4月10日、製品の調査と試験を実施したうえで、FSDの利用を承認したということです。
