デロイトは、AI企業Anthropicとの大規模な契約を発表しました。この契約は、AI技術に対するデロイトのコミットメントを示すものです。これと同じ日に、デロイトはオーストラリアの雇用・職場関係省に対し、AI生成の誤情報を含む報告書に対する返金を行うことが明らかになりました。
オーストラリアの雇用・職場関係省は、デロイトに対し約439,000オーストラリアドル(約7,000万円)の「独立保証レビュー」を委託していました。しかし、その報告書には存在しない学術報告書への引用が含まれているなどの誤りがありました。修正後の報告書は先週、同省のウェブサイトに公開されました。デロイトは政府契約の最終支払いを返金する予定です。
デロイトは、Anthropicのチャットボット「Claude」を約50万人のグローバル社員に展開する計画を発表しました。デロイトとAnthropicは昨年からパートナーシップを結んでおり、金融サービス、医療、公共サービスなどの規制産業向けにコンプライアンス製品や機能を開発する方針です。また、デロイトは会計士やソフトウェア開発者など、社内の異なる部署を代表するAIエージェント「ペルソナ」の開発も計画しています。
デロイトのグローバル技術エコシステムとアライアンスリーダーであるランジット・バワ氏は、「デロイトは、責任あるAIへのアプローチが非常に一致しているため、AnthropicのAIプラットフォームへの大規模な投資を行っています。Claudeは多くのクライアントにとって依然として主要な選択肢であり、我々のAI変革にも寄与しています」と述べています。
この契約の財務条件は公開されていませんが、Anthropicにとって最大の企業導入であり、AIが現代生活のあらゆる側面に浸透していることを示しています。デロイトだけでなく、他の企業や個人も最近、AI生成の誤情報を使用していることが明らかになっています。