アメリカのIT大手アマゾンの創業者、ジェフ・ベゾス氏が率いる宇宙開発企業「ブルーオリジン」は、先月発生した大型ロケット「ニューグレン」の爆発事故について、現在も原因究明を続けているものの、年内の打ち上げ再開を目指す方針を明らかにしました。
ブルーオリジンのデイブ・リンプCEOは、自社のウェブサイト上で声明を発表しました。それによりますと、複数のカメラやセンサーから得られた膨大なデータを基に、爆発の根本原因の特定と修正を進めているということです。現段階の初期分析では、ロケット第1段の後部周辺に原因がある可能性が高いとしています。
「ニューグレン」は10年以上の歳月をかけて開発された大型ロケットで、今年1月に初めて打ち上げられました。その後、4回目の打ち上げに向けた準備を進めていましたが、先月28日の試験中に爆発事故を起こしました。なお、この事故によるけが人はいませんでした。
ブルーオリジンは、トランプ政権の任期内に宇宙飛行士を再び月に送るというNASA=アメリカ航空宇宙局の計画において重要な役割を担っており、可能な限り早期の打ち上げ再開を目指しています。
打ち上げを再開するためには、事故原因の究明だけでなく、フロリダ州ケープカナベラルにある発射台の再建が必要となります。この発射台は、同社にとって大型ロケットに対応できる唯一の施設です。
リンプCEOによりますと、爆発によって避雷塔や、ロケットを発射台まで運んで起立させるための大型装置が失われたほか、周辺の建物も損傷したということです。一方で、給水塔やガスタンク、ロケットの組み立て施設などに被害はなく、「幸運な点も多くあり、これを最大限に生かしていく」としています。
さらに同社は、今後の打ち上げ方式を変更する方針です。これまで使用していた運搬・起立装置を廃止し、代わりに大型クレーンを使用してロケットを発射台に設置するということです。リンプCEOは、この手法により早期の打ち上げ再開が可能になるだけでなく、打ち上げの頻度を向上させることができるとしています。同社は5月の爆発事故が起きる前、年内に最大12回の打ち上げを計画していました。
