アメリカの有力ベンチャーキャピタルであるアンドリーセン・ホロウィッツは、高校を卒業したばかりで大学に進学していない起業家志望の若者を対象とした教育機関「ホロウィッツ・アンドリーセン・アカデミー」を設立すると発表しました。
このアカデミーでは、AI(人工知能)の研究やモデルといった技術的な分野から、「幸運の幾何学」と名付けられた人生哲学に至るまで、実践的なカリキュラムを提供するとしています。学生は個人のプロジェクトにも取り組むほか、IT業界の著名な専門家から直接指導を受けられることが大きな特徴だということです。
現在、初年度の受講生の募集が行われています。期間は1年間で、学費は無料としています。定員は約50人で、これまでに開発した製品や実績などの「成果物」に基づいて選考されるということです。施設は西部カリフォルニア州のサンフランシスコに置かれます。学生は自身で住居を確保する必要がありますが、学校側も部屋探しやルームメイトとの引き合わせを支援する方針です。
なお、このアカデミーは現在、公的な認可を受けた学校ではないため、受講しても学位の取得や他大学への単位の移行はできないということです。
この教育機関は営利目的の事業として運営され、これまでに4200万ドル(日本円で約65億1000万円)の資金を調達しています。2028年には2年間のプログラムの提供を目指しており、その段階では「一流の私立大学と同程度」の学費を徴収する計画だと、CEO(最高経営責任者)のガガン・ビヤニ氏がSNS上で明らかにしました。また、18歳未満の高校卒業生も対象としており、将来的に定員を50人以上に拡大する可能性もあるとしています。
学生は、グーグルやメタ、オープンAI、エヌビディアなど、提携する主要企業10社から招かれた200人規模の講師や指導者と交流する機会を得られます。これらの企業は、アカデミーの卒業生を採用することに意欲を示しているということです。
設立の背景には、大学で学位を取得することと、中退して起業することの「中間」となる新たな選択肢を提供する狙いがあります。近年、AIの普及によってIT業界における若手の採用枠が影響を受けていると指摘されており、業界との強力なつながりや就職への道筋を提供することが、若い世代にとって大きな魅力になるものとみられています。
