実業家のイーロン・マスク氏が、データセンター向けの高速通信機器を開発する新興企業「メッシュ・オプティカル・テクノロジーズ」を買収する方針であることが明らかになりました。アメリカ連邦取引委員会(FTC)は、この買収に関する独占禁止法の審査を承認したと発表しました。
この買収計画は、FTCへの提出書類を通じて明らかになったものです。FTCは通常より手続きを前倒しして、買収を承認したとしています。
メッシュ社は昨年、マスク氏が率いる宇宙開発企業「スペースX」の元エンジニア3人によって設立されました。今年2月には事業内容を本格的に公開し、投資会社が主導する資金調達ラウンドで5000万ドル(約77億5000万円)を調達したと発表しました。
同社の共同創業者3人は、起業する前、数千機に及ぶスペースXの通信衛星「スターリンク」を相互に接続するための光通信技術の開発に携わっていたということです。光を利用した通信機器は、従来の電気を用いたシステムよりも高速でエネルギー効率が高いとされています。このため、共同創業者らは地上のデータセンター向けに光通信機器を開発する事業に商機を見いだしたとしています。
スペースXは最近、AI開発企業のアンソロピックやグーグルなどに対し、自社のデータセンターの計算能力を提供する契約を結んでいます。これが同社にとって新たな大きな収益源となっているということです。
今回のメッシュ社の買収を通じて、スペースXは自社の技術力を高める方針です。地上だけでなく、将来的には宇宙空間に設置されるデータセンターの効率を大幅に向上させる狙いがあるものとみられます。
