米連邦取引委員会(FTC)は、アメリカの出会い系アプリ「OkCupid(オーケークューピッド)」のユーザー画像約300万枚が、プライバシーポリシーに反して第三者企業の人工知能(AI)学習に無断使用されていた問題をめぐり、該当データおよび生成されたAIモデルの削除を命じたと発表しました。
この問題は2014年に発生したものです。OkCupidの創業者らが投資していたAI企業「Clarifai(クラリファイ)」の創業者であるマシュー・ザイラー氏が、OkCupidの共同創業者であるマクスウェル・クローン氏に対し、データへのアクセスを要請したことが発端だということです。
ロイター通信が引用した裁判資料によりますと、ザイラー氏は「現在データを収集しており、OkCupidがこの目的に適した膨大なデータを持っていることに気づいた」と伝えていました。これを受け、OkCupid側は正式な契約を結ぶことなく、約300万枚のユーザー画像に加え、位置情報や属性データを提供したとしています。
その際、データの使用方法に関する制限は設けられず、ユーザーへの通知やデータ提供を拒否する機会も与えられなかったということです。当時、OkCupidのプライバシーポリシーでは、関係のない第三者企業と個人データを共有しない方針が明記されていました。
FTCは2019年に調査を開始し、今年に入って本件の解決に至りました。FTCは、OkCupidの親会社である「Match Group(マッチグループ)」に対し、データの削除を命じるとともに、今後20年間にわたり自社のデータ取り扱いに関する虚偽の説明を禁じる措置を講じたとしています。
なお、現在の権限では、FTCはこうした種類のプライバシー侵害に対して罰金を科すことはできないということです。
