データサイバーセキュリティ企業のルブリックは、プレディベースを買収する方針を発表しました。プレディベースは、企業がオープンソースのAIモデルを訓練し、ニーズに合わせて調整することを支援するベンチャー支援のスタートアップです。ルブリックは、企業のAIエージェント採用を促進することを目指して、この買収を行う最新の企業となります。
取引の詳細は明らかにされていませんが、CNBCは取引額が1億ドル(約155億円)から5億ドル(約775億円)の範囲であると報じました。ルブリックは取引額についてのコメントを控えました。
プレディベースは2021年に設立され、現在のCEOであるデヴレット・リシ氏、チーフサイエンスオフィサーのピエロ・モリノ氏、CTOのトラヴィス・アダイアー氏によって創業されました。同社は、フェリシス、グレイロック、サンクス・ベンチャーズなどの投資家から2800万ドル(約43億円)以上の資金を調達しています。
プレスリリースによると、プレディベースの統合により、ルブリックのユーザーはAmazon Bedrock、Azure OpenAI、Google Agentspaceを通じてAIエージェントの構築を加速できるということです。
ルブリックの共同創設者兼CEOであるビプル・シンハ氏は、ブログ投稿で「プレディベースの能力がルブリックのような安全なデータプラットフォームと組み合わさることで、信頼できるデータが責任ある影響力のあるAIを支えることができる」と述べています。「ルブリックがAIのための安全で管理されたデータへのアクセスを簡素化したように、プレディベースはエージェントやその他のAIアプリケーション向けの大規模言語モデルの展開における性能とコストの問題を解決しています」としています。
ルブリックは、AIエージェントの創出のために技術スタックを強化するための買収を行う企業の一つです。
セールスフォースは5月にデータ管理会社インフォマティカを80億ドル(約1兆2400億円)で買収しました。スノーフレークは6月初旬にクランチーデータを買収し、AIエージェントの提供を強化しました。コリブラも数日後にライトを同様の理由で買収しました。
ルブリックは2014年に設立され、コスラ・ベンチャーズ、IVP、ライツピード・ベンチャー・パートナーズなどから16億ドル(約2480億円)以上のベンチャーキャピタルを調達し、2024年4月に上場しました。