オンラインゲームプラットフォームを運営するアメリカの「ロブロックス(Roblox)」は、子どもや若年層のユーザーが年齢に応じて安全にゲームやチャットを利用できるよう、新たなアカウントの種類として「Kids」および「Select」を導入すると発表しました。
同社は今年1月、チャット機能を利用するすべてのユーザーに対して年齢確認を義務化しました。今回発表された新しいアカウントの割り当てにも、この年齢確認技術が用いられるということです。年齢確認を完了していないユーザーは、低年齢層向けに評価された一部のゲームのみが利用可能となります。
新たな仕組みでは、5歳から9歳のユーザーには「Roblox Kids」アカウントが、9歳から15歳のユーザーには「Roblox Select」アカウントが割り当てられます。16歳以上のユーザーは標準アカウントとなりますが、強い暴力や恋愛に関するテーマ、過激な言葉遣いなどを含む「制限付きコンテンツ」にアクセスできるのは18歳以上のユーザーのみとしています。
これらの新しいアカウントは、6月初旬から世界的に導入される方針です。ロブロックスは、既存のすべてのユーザーが年齢確認手続きを行えるよう、移行期間を設けるとしています。
「Roblox Kids」アカウントのユーザーは、軽度な暴力や恐怖表現などがたまに含まれる「最小限」または「軽度」と評価されたゲームのみを利用できます。9歳未満の子どもについては、チャット機能が初期設定で無効化されます。保護者が許可した特定の相手とのみ、チャットでのコミュニケーションが可能になるということです。
一方、「Roblox Select」アカウントのユーザーは、「中程度」と評価されたゲームまで利用できるほか、同年代のユーザーとチャットを行うことができます。
また、初期設定の制限により利用できないゲームであっても、保護者が個別に承認すればアクセスが可能になります。例えば、年上のきょうだいと一緒に特定のゲームをプレイしたい場合などに、保護者が許可を与えることができる仕組みです。
「Roblox Kids」および「Roblox Select」のアカウントで提供されるゲームは、ロブロックスが定める3段階の審査基準を通過したものに限られます。
第1段階は開発者の確認です。対象となるゲームの開発者は、一定の資格要件を満たす必要があります。開発者が16歳未満の場合は、身分証明書による確認、または保護者のアカウントとの連携が求められます。さらに、2段階認証の有効化や、先週提供が開始された月額4.99ドル(約770円)の有料サービス「Roblox Plus」への加入も条件となります。なお、既存の有料サービス「Roblox Premium」は、4月30日の「Roblox Plus」の提供開始に伴い、新規登録の受け付けを終了する方針です。
第2段階では、16歳以上のユーザーによるリアルタイムの評価が行われます。これらのユーザーが先行してゲームをプレイし、フィードバックや報告を提出することで、若年層に提供する前の安全性評価に役立てるとしています。あわせて、同社のシステムを用いて、ルール違反がないかの審査も行われます。
最終段階として、ゲームが若年層向けとして適切なコンテンツ評価ラベルを取得しているかなど、具体的なゲームプレイ基準を満たしていることが確認されます。
今回の変更の背景には、子どもへの安全対策をめぐり、アメリカのルイジアナ州やテキサス州の司法長官などからロブロックスに対する訴訟が相次いでいることがあります。同社のプラットフォーム上で、若年層のユーザーが不適切な関係の構築や露骨なコンテンツにさらされる危険性があるとの報告を受けた措置とみられています。
