アメリカのテクノロジー系メディアは、ポッドキャスト番組を通じて、新興企業(スタートアップ)の資金調達において創業者が陥りやすい問題点について専門家が見解を明らかにしたと発表しました。
ベンチャーキャピタル「プレカーサー・ベンチャーズ」の創業者であり、これまでに500社以上の新興企業に投資してきたチャールズ・ハドソン氏は、現在の新興企業が直面している逆風や、資金調達の際に避けるべき誤りについて語りました。
この中でハドソン氏は、企業評価額を高く設定しすぎることのリスクを指摘しています。高い評価額はメディアの注目を集め、他の投資家からの信用を得やすい一方で、創業者は自社に対する期待値について現実的になる必要があるとしています。
ハドソン氏は、「多額の資金を調達して壮大なビジョンを掲げた結果、自らの会社の『囚人』になってしまうリスクがあります。投資家は資金の返還を求めているのではなく、提供した資金に見合う事業を構築することを求めているからです」と述べています。
また、投資家を選ぶ際には、その投資家が過去に支援した創業者から直接話を聞くことが重要だとしています。人材採用や市場参入の支援など、投資家が提示する付加価値が事実であるかを確認するべきだということです。
さらにハドソン氏は、優れた事業が必ずしもベンチャーキャピタルの投資対象に適しているとは限らないと指摘しています。ベンチャーキャピタルからの資金調達は、ファンドに十分な利益を還元できる規模の会社を構築する場合にのみ機能するとしています。
近年のベンチャーキャピタル市場は劇的に変化しており、投資家は新興企業を過去の事例だけでなく、歴史上最も急成長しているAI(人工知能)関連企業と比較するようになっているということです。ハドソン氏は、「業績が2倍、3倍、4倍に成長したとしても、現在の市場からは『良いが、最高ではない』と評価される厳しい状況にあります」と分析しています。
同番組の次回の配信では、新興企業「エロリアン」の最高経営責任者(CEO)が出演し、初期の資金調達前に3000万ドル(約46億5000万円)という巨額の企業評価額を獲得した経緯について語る予定だということです。
