アメリカの決済サービス新興企業「ボルト(Bolt)」のライアン・ブレスローCEOは、会社の再建に向けて最大2700万ドル(約41億8500万円)のつなぎ融資を調達する方針を明らかにしました。
ボルトは2014年に創業し、オンライン決済の簡略化サービスを提供しています。2022年初頭には企業価値が110億ドル(約1兆7050億円)と評価されていましたが、現在は3億ドル(約465億円)へと97%下落しています。
ブレスローCEOによりますと、今回の資金調達は既存の投資家を対象とした転換社債の形式で行われるということです。将来の本格的な資金調達の際に、割引価格で株式に転換される仕組みとなっています。また、追加出資に応じない投資家は保有する株式の大部分を失うという、厳しい条件が設けられているということです。
会社側は声明の中で、「今回の資金調達により、過去の債務を整理し、次の本格的な資金調達に向けた円滑な移行が可能になる」としています。
同社が手元にどの程度の資金を残しているかは明らかにされていません。しかし、ブレスローCEOは、長年の収益減少を経て、現在は黒字化に近づきつつあると説明しています。さらに、同氏自身も会社への信頼を示すため、個人的に500万ドル(約7億7500万円)を出資する方針です。
およそ100の既存投資家からの出資総額は、少なくとも1500万ドル(約23億2500万円)に達する見通しだということです。
ブレスロー氏は、投資家との対立などを経て、昨年CEOに復帰しました。2年前には、企業価値を140億ドル(約2兆1700億円)として4億5000万ドル(約697億5000万円)の資金調達を計画しましたが、出資内容の虚偽などが発覚し、一部の投資家からの訴訟に発展して頓挫した経緯があります。今回は、取締役会と主要な株主の過半数が新たな資金調達に同意しているということです。
今後の事業戦略について、ブレスローCEOは「金融サービスや暗号資産などを統合したスーパーアプリの成長に期待している」と述べています。また、従業員数は2021年の900人から現在は約60人に減少したものの、AI(人工知能)の活用により業務効率が大幅に向上しているということです。
ブレスロー氏は、他の新しい事業を立ち上げる資金提供の申し出を断り、引き続きボルトの再建に注力する姿勢を強調しています。
