AI(人工知能)を用いて自然言語からアプリケーションを自動生成する技術を手がけるスタートアップ企業が、自社のアプリが「アップル」のアプリストアから不当に削除されたとして、同社の審査基準が時代遅れであると批判する声明を発表しました。
テキストの指示だけでアプリを開発できる「バイブコーディング」と呼ばれる技術を提供するプラットフォーム「Anything」の開発チームは、自社のアプリがアップルの「App Store」から2度にわたり削除された経緯を明らかにしました。
アップルは削除の理由について、「アプリが自身の機能や他のアプリの機能を変更するコードを実行してはならない」という、長年設けられているガイドラインに違反しているためだとしています。バイブコーディングは、ユーザーが入力したテキストをAIがプログラムコードに変換し、アプリを生成する仕組みとなっており、この機能が規約に抵触したとみられます。
これに対し、Anythingの開発チームはSNS上で声明を出し、「悪意のあるアプリを防ぐためのルールが、我々の技術に適用されることには同意できない」と反論しています。チームによりますと、アップルの要求に応じるため4回にわたって技術的な修正を試みたものの、すべて却下されたということです。また、非公開での協議を経て一度はアプリがストアに復帰したものの、数日後に再び削除されたとしています。
Anything側は、「アプリを開発できる人の数は今後、数億人規模に拡大し、最終的には誰もが開発者になる。彼らこそがApp Storeの未来を担う存在だ」と主張しています。
今後の事業方針として、同社はクラウド上でiOS向けのアプリを構築するサービスを開始したほか、手元の端末で動作確認ができるパソコン向けソフトの提供を予定しており、開発者への支援を継続する方針です。
近年、AIを活用した開発ツールの普及により、新たなアプリの数が急増しています。こうしたアプリ開発の環境変化に対し、アップルが今後どのように対応していくのか、近く開催される世界開発者会議(WWDC)に向けて関心が高まっています。
