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アップル新CEOにターナス氏が就任へ クック氏の後継として直面する多くの課題

AI要約複数の情報源を統合して作成しています

アメリカのIT大手アップルは、ティム・クックCEOが退任し、ジョン・ターナス氏が新CEOに就任すると発表しました。新体制は、AI技術の自立化や独占禁止法を巡る訴訟など、多くの経営課題を引き継ぐことになります。

Image Credits:Adam Gray/Bloomberg / Getty Images

アメリカのIT大手アップルは、ティム・クック最高経営責任者(CEO)が退任し、後任にジョン・ターナス氏が就任する人事を発表しました。新体制は、人工知能(AI)技術の自立化や、各国での独占禁止法を巡る訴訟、さらに地政学的なリスクへの対応など、多くの難題を引き継ぐことになります。

クック氏は15年間にわたる在任期間中、アップルの時価総額を11倍以上となる約4兆ドル(約620兆円)に成長させました。業績連動型の報酬などにより、同氏の個人資産は約30億ドル(約4650億円)に上ると推計されています。

一方で、その経営は平坦なものではありませんでした。クック氏は、トランプ政権やバイデン政権と向き合い、巨大IT企業への規制や中国との関係構築など、難しい対応を迫られました。また、暗号化技術を巡るFBI(連邦捜査局)との対立や、アプリ配信サービス「App Store」の独占を巡る法廷闘争、さらに中国市場での事業継続のための妥協など、多くの課題に対処してきました。近年では、ゴーグル型端末「Vision Pro」の販売不振や、AI分野での先行き不透明感にも直面しています。ターナス新CEOは、これらの複雑な課題をすべて引き継ぐことになります。

プライバシー保護を巡っては、2016年にカリフォルニア州で起きた銃乱射事件の際、FBIが容疑者のiPhoneの暗号化を解除するよう求めました。しかし、クック氏は「利用者の個人情報を守る唯一の手段である」としてこれを拒否しました。この姿勢は、アップルがプライバシーを重視する企業であるという方針を定着させた一方で、各国政府との間に緊張関係をもたらしました。ターナス氏も、この方針とそれに伴う責任を引き継ぐということです。

「App Store」を巡る独占禁止法違反の訴訟も、引き続き大きな課題としています。ゲーム大手エピックゲームズは、アップルがアプリ内決済を義務付け、30%の手数料を徴収しているとして提訴しました。2021年に裁判所はアップルの独占を否定したものの、外部の決済方法への誘導を認めるよう命じました。アップルは現在も手数料のあり方を巡って連邦最高裁判所への上訴を準備しており、法廷闘争が続いています。

さらに、アメリカ司法省は2024年3月、アップルがスマートフォン市場を不当に独占しているとして提訴しました。また、インドの規制当局も、アプリ市場での優越的地位の乱用を理由に、最大で380億ドル(約5兆8900億円)の罰金を科す可能性があることを明らかにしています。ターナス氏は、同社の収益の柱である「App Store」のビジネスモデルが司法の脅威にさらされる中で、これらの訴訟に対応していく方針です。

中国との関係も、重要な課題となっています。アップルは製造拠点の多くを中国のサプライチェーンに依存しており、中国政府の動向に大きく影響を受ける構造となっています。クック氏は、トランプ前大統領との個人的な関係を築くことで、関税などの貿易摩擦から会社を守ってきました。アップルは、クック氏が会長として残り、ターナス氏を地政学的な交渉の面で引き続き支援していく方針を示しています。

ターナス氏にとって最も急務となるのが、AI分野での戦略の立て直しです。アップルのAI部門の責任者であるジョン・ジャナンドレア氏が今月退社することが明らかになっています。アップルは現在、自社開発のAIモデルだけでなく、グーグルやオープンAIの技術にも依存しています。市場関係者は、新体制における最大の課題は、他社への依存を減らし、自社の能力を中心としたAI技術の自立化を進めることだと指摘しています。

この1年間で、最高執行責任者(COO)や法務責任者など、多くの幹部がアップルを去りました。ターナス氏は、再構築された新たな経営陣を率いて、早期に独自の経営体制を確立していくことが求められています。

クック氏の最大の功績は、政府や提携先との複雑な関係を管理しながら、事業を成長させ続けたことにあります。AIエージェントの普及により、アプリを通じてサービスを利用する現在のビジネスモデルが崩壊する可能性や、iPhoneに代わる新たな端末が登場する可能性も指摘される中、ターナス氏がどのように会社を導いていくのか、今後の動向が注目されています。

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